戦前、戦中の内務官僚で長野県出身の政治家唐沢俊樹(1891~1967年)の手元にあったとされる旧内務省の内部資料から、太平洋戦争中に政府が芸術や娯楽を制限するために進めた「高級享楽の停止」に関する文書が見つかった。研究者によると、戦中の文化芸術政策をめぐる国の方針やその論拠を伝える貴重な資料という。 資料は2019年、戦前の音楽文化に詳しい洋楽文化史研究会の戸ノ下達也会長が東京都内の古書店で発見し、共同研究する日本大文理学部の古川隆久教授(日本近現代史)らが購入。同学部資料館に収蔵された。戦中に出た「決戦非常措置要綱」に基づく具体策について東条英機内閣がまとめた...