長いので→ PDF版はこちら はじめに 山形の郷土料理「だし」をご存じだろうか。きゅうり、なす、みょうが、大葉などを5㎜程度に刻み、しょうゆなどで味をつけたもので、ごはんや豆腐にかけて食べる。最近ではスーパーでも売っているし、飲食店でも提供されているので他県出身でも食べたことのある人は多いと思う。私自身は山形県の山辺町出身であるが、隣町である中山町の方と「だし」のバリエーションについて話をした際、だしに豆腐やこんにゃくを入れる地区があると聞いた。家庭料理なので、家々で違いはあろうと思っていたが、私は夏野菜のイメージでいたので衝撃を受けた。また、葬式や法事で出されるという話も聞くことができた。そこで、「だし」に地域による違いがあるのか、県内でもどのエリアで食べられる料理なのかに興味を持ち、調べることにした。 山形の郷土料理としてまずあがるのは芋煮で、庄内風、山形風、仙台風などいくつかの種類が