あの時代になぜそんな技術が!? ピラミッドやストーンヘンジに兵馬俑、三内丸山遺跡や五重塔に隠された、現代人もびっくりの「驚異のウルトラテクノロジー」はなぜ、どのように可能だったのか? 現代のハイテクを知り尽くす実験物理学者・志村史夫さん(ノースカロライナ州立大学終身教授)による、ブルーバックスを代表するロング&ベストセラー「現代科学で読み解く技術史ミステリー」シリーズの最新刊、『古代日本の超技術〈新装改訂版〉』と『古代世界の超技術〈改訂新版〉』が同時刊行され、続々と増刷されています! それを記念して、両書の「読みどころ」を、再編集してお届けします。今回も前回に引き続き、奈良時代以来、日本で培われてきた伝統の“高層建築”について見ていきます。 無惨な姿に…それでも倒れなかった 前回の記事で、数百に及ぶ木塔が破壊された歴史がある中、「地震によって倒壊した例」がほとんど皆無であるということを述べ