迷走していた政府の減税案が、やっと出てきた。1人当たり4万円の定額減税を行うとともに、住民税の非課税世帯には7万円給付するという。なぜ税金を払っている人が4万円で、払ってない人が7万円なのか。これは余った税収を還元する政策ではなかったのか。 所得減税には税法改正に半年以上かかるが、給付金は今すぐできる。減税にこだわったのは「増税メガネ」といわれたくないためか。おまけに防衛費のために所得税を増税する方針なのに、これは来年度予算に計上せず、2025年度に減税をやめて大増税する朝三暮四である。 所得税の還付は給付金と同じ …などツッコミ所は多いが、苦しまぎれに所得税の還付と給付金がワンセットで出てきたのはおもしろい。これは昔から財務省の提案している「給付つき税額控除」だが、ネーミングがわかりにくいので、フリードマンの負の所得税(negative income tax)を使おう。この奇妙な減税も「