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  • 平出和也のK2西壁遭難と20年前の想い出|大石明弘

    「8000m峰に行こう」 私のその言葉に応えてくれたのは平出和也だけだった。 21歳の時だった。 平出は私とは違う大学で、陸上部から山岳部に転部したばかりだった。 長髪で無口だった彼は、東京周辺の山岳部が集まる飲み会で異様なオーラを放っていた。 しかし、その雰囲気とは裏腹に、 「やりましょう! 絶対いきます」 と言って、親し気に顔を向けてきてくれた。 一年後の2001年10月、大学4年生の秋。私たちはチベットのチョ・オユー(8188m)にいた。 遠征をサポートしてくれたのは、お互いの大学だけだった。 7000mでさえも未知の世界だった私は、最終キャンプで高山病になりテントの中に倒れこんだ。 しかし無酸素登頂を目指していていたから、酸素ボンベは持っていなかった。 平出はスープを作り、苦しむ私に飲ませてくれた。 頭は朦朧としていたが、そこから下山しようとは全く思わなかった。 「登ってやる。絶対

      平出和也のK2西壁遭難と20年前の想い出|大石明弘
    • 映画『ダーティハリー』、俳優クリント・イーストウッドについて|千浦僚

      映画『ダーティハリー』(71年)は面白い映画なのかどうか。クリント・イーストウッドは魅力的な存在なのか。 それらは個々人の主観だろうが、この映画全篇にはさまざまな仕掛けや観る甲斐のあるものが配され、あるいは自然と発生し、映画の歴史において興味深いポイントにある作品でもあり、イーストウッドも個性的な俳優であると思われる。盲目的な崇拝ではなく、それらの事柄について記し、考えてみたい。 『ダーティハリー』の監督はドン・シーゲル。主演はクリント・イーストウッド。脚本ハリー・ジュリアン・フィンク、リタ・M・フィンク、ディーン・リーズナー、ジョン・ミリアス。 本来はジョン・ウェインの主演作として企画されていたそうで、それはこの同年と2年後のジョン・ウェイン西部劇『100万ドルの血斗』(71年)、『ビッグケーヒル』(73年)の脚本家であるハリーとリタのフィンク夫妻が本作のシナリオを書いているところにも表

        映画『ダーティハリー』、俳優クリント・イーストウッドについて|千浦僚
      • ミュージックビデオ論基本文献リスト - Lichtung

        これは、私がミュージックビデオ論を書くにあたり探したミュージックビデオ論基本文献リストである。ごく簡単なものであり、研究を尽くすものではないが、しばしば名前が挙がる文献をリストアップしているので、ミュージックビデオ研究をしっかりやりたい人には役立つだろう。 日本におけるミュージックビデオ研究は、いくつか興味深いものも存在するが、まだまだ未踏の領域である。さらなる参加者を期待する。 さきに言えば、どれか一冊、となると、理論的な側面がしっかり語られており、先行研究を踏まえた研究史の整理をしてくれている、Korsgaard, M. (2017). Music video after MTV: Audiovisual studies, new media, and popular music. Routledge.がよいだろう(実際、この本で言及されている本がほとんどこのブログに挙げられている。)

          ミュージックビデオ論基本文献リスト - Lichtung
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