安倍政権下でなぜ日本は「縁故資本主義」になったのか、その本質的理由 アベノマスク、持続化給付金問題の構造 もともと問題の焦点は「リスク・決定・責任」が一致しないことである。リスクのある決定の結果、何かあったときの被害は一般民衆がかぶることになるが、決定者である官僚はその被害から免れ、自腹で責任を負うことはない。国家賠償がなされることがあっても、それは決定者の負担ではない。そうである以上、いくらでもリスクに無頓着な決定がなされるということが、コルナイ=ハイエク的な批判のポイントだった。 それでも普通の国では、あまりに重大な被害が出たら、マスコミから叩かれたり、降格したり、辞職に追い込まれたりするぐらいの責任のとり方はされるものである。それだけでも多少は変な決定がなされないための重しにはなる。ところが「忖度」はその程度の責任すらとらないやり方である。あくまで形式的には業者の側の自主的判断である