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松本博文の検索結果121 - 160 件 / 183件

  • 羽生善治九段(49)25手詰を読み切って王将戦リーグ2連勝 次戦いよいよ藤井聡太七段(17)と対戦(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

    10月18日。東京・将棋会館において王将戦リーグ▲羽生善治九段(1勝0敗)-△久保利明九段(0勝1敗)戦がおこなわれました。10時に始まった対局は19時33分に終局。結果は143手で羽生九段の勝ちとなりました。 リーグ成績は羽生九段2勝0敗、久保九段0勝2敗となりました。 羽生九段、厚みを築いてスクラムトライ 羽生九段は王将位通算12期。永世王将の資格保持者です。一方の久保九段は前王将で、通算4期。両者ともに王将戦の歴史を語る上ではずすことのできない名棋士です。 本局、後手番の久保九段の作戦は、角道をオープンにしたままの四間飛車でした。そして角交換から向かい飛車へとスイッチします。 互いに自陣に角を打ち合っての中盤戦。羽生九段は自玉の上部に厚みを築きながら、銀を前に進めて久保陣にプレッシャーをかけます。久保九段は、振り飛車のさばきの巧みさにかけては棋界随一です。その久保九段にさばきの手段を

      羽生善治九段(49)25手詰を読み切って王将戦リーグ2連勝 次戦いよいよ藤井聡太七段(17)と対戦(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
    • 出雲のイナズマ炸裂! 里見香奈女流四冠、棋聖戦一次予選で前期叡王挑戦者・出口若武六段を撃破!(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

      6月24日。大阪・関西将棋会館において第94期ヒューリック杯棋聖戦一次予選の対局がおこなわれました。 里見香奈女流四冠(30歳)は10時からの1回戦で浦野真彦八段(58歳)に勝利。 次いで14時からの2回戦では、出口若武六段(27歳)にも勝ちました。 プロ公式戦ですでに10勝4敗(勝率0.714)の成績をあげ、プロ編入試験の受験資格を得ている里見女流四冠。それからさらに2勝を積み上げ、現在は12勝4敗(勝率0.750、7連勝中)となりました。 里見女流四冠、棋聖戦でも快進撃 里見女流四冠は本棋戦、過去に5期出場。いずれも一次予選で敗退しています。とにかく相手がキツく、2018年には藤井聡太七段(現棋聖)と対戦しました。 2019年には3連勝で一次予選決勝まで進出したものの、最後は大橋貴洸四段(現六段)に敗れています。 里見女流四冠は今期まず、1回戦で浦野真彦八段と対戦しました。過去には里見

        出雲のイナズマ炸裂! 里見香奈女流四冠、棋聖戦一次予選で前期叡王挑戦者・出口若武六段を撃破!(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
      • 女流三冠・奨励会三段の西山朋佳さん(24)は竜王戦6組で女性初の昇級者、優勝者となれるか?(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

        4月1日。東京・将棋会館において竜王戦6組ランキング戦準々決勝・長谷部浩平四段(25歳)-西山朋佳女流三冠(24歳)戦がおこなわれます。 西山女流三冠はここまで小林宏七段、田中寅彦九段、青野照市九段に勝ち、ベスト8に進出しています。 西山女流三冠は長谷部四段に勝てば竜王戦6組ベスト4進出。そして準決勝で星野良生四段に勝って決勝に進出すれば、女性初の5組昇級が決まります。 竜王戦6組で女性が勝ち進む意義 将棋界のプロは「棋士」と「女流棋士」という2つの資格が存在します。 女流棋士は女性のみに開かれた資格です。 一方で棋士は、男女を問わずになることができます。ただし、女流棋士以上に高い実力が求められます。そのハードルは高く、原則的には棋士の養成機関である奨励会を抜けなければなりません。 現在までに「女流棋士」ではなく「女性棋士」となった人は、残念ながら一人もいません。 今年3月、女性奨励会員の

          女流三冠・奨励会三段の西山朋佳さん(24)は竜王戦6組で女性初の昇級者、優勝者となれるか?(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
        • 渡辺明三冠(35)史上4人目のA級全勝達成! 順位戦通算21連勝! はずみをつけて4月から名人に挑戦(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

          2月27日。静岡市・浮月楼においてA級順位戦最終9回戦▲三浦弘行九段(46歳)-△渡辺明三冠(35歳)戦がおこなわれました。 9時に始まった対局は19時41分に終了。結果は74手で渡辺三冠の勝ちとなりました。 渡辺三冠はこれで9戦全勝。中原誠16世名人、森内俊之九段、羽生善治九段に続いて史上4人目のA級全勝を達成しました。 また順位戦連勝記録を史上2位タイの21連勝に伸ばしました。 渡辺三冠は4月に開幕する名人戦七番勝負で豊島将之名人に挑戦します。 三浦九段は4勝5敗で今期順位戦を終えました。 渡辺三冠、完勝で大記録達成 先手は三浦九段で、戦型は相掛かりとなりました。 序盤の20手目。渡辺三冠は47分を考えて横歩を取りました。互いの大駒の利きが相手陣によく通って、一触即発の中盤戦となりました。 進んで、三浦九段は中段に桂を2枚並べ、中住居の渡辺玉の頭をねらいます。渡辺三冠は自陣に桂を打って

            渡辺明三冠(35)史上4人目のA級全勝達成! 順位戦通算21連勝! はずみをつけて4月から名人に挑戦(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
          • レジェンド羽生善治九段(50)A級在籍29期目に向け大きな3勝目! 稲葉陽八段(32)を降す(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

            1月21日。東京・将棋会館においてA級順位戦7回戦▲稲葉陽八段(32歳)-△羽生善治九段(50歳)戦がおこなわれまました。 10時に始まった対局は23時35分に終局。結果は110手で羽生九段の勝ちとなりました。 リーグ成績はこれで羽生九段3勝4敗、稲葉八段2勝5敗。羽生九段は残留に向けて大きな一番を制しました。 A級8回戦一斉対局は2月3日におこなわれます。 羽生九段、鮮やかな勝利 稲葉八段先手で、戦型は相掛かり。後手の羽生九段が積極的に攻めの銀を前に進めるのに対して、稲葉八段は大駒の飛角を動かしてけん制します。 角交換のあと、羽生九段は中段に角を打って稲葉八段の飛車の動きを制限します。盤面の左右で競り合いが起こる、相掛かりらしい中盤戦となりました。 夜戦に入ったあと、稲葉八段には大きな岐路が訪れます。飛車を切り、銀と刺し違えて攻め続けるのか。それとも飛車を撤退して態勢を立て直すのか。本譜

              レジェンド羽生善治九段(50)A級在籍29期目に向け大きな3勝目! 稲葉陽八段(32)を降す(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
            • 史上最強の棋士・羽生善治九段(49)王者の系譜を継ぐ藤井聡太二冠(18)に初勝利 王将戦リーグ1回戦(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

              9月22日。東京・将棋会館において第70期挑戦者決定リーグ▲藤井聡太二冠(18)-△羽生善治九段(49)戦がおこなわれました。棋譜は公式ページなどをご覧ください。 10時に始まった対局は19時17分に終局。結果は80手で羽生九段の勝ちとなりました。 羽生九段は藤井二冠を相手に、公式戦5戦目にして初勝利。王将挑戦、王将復位に向けて幸先のよいスタートを切りました。 羽生九段、密度の濃い一局を制す 後手番の羽生九段が横歩取りに誘導。藤井二冠が序盤早々に飛車角交換をして、激しい変化に進みました。 難解で密度の濃い中盤戦からいよいよ終盤に入ろうというところ。 57手目。藤井二冠は端9筋で得た香を2筋に打ち据えます。遠く羽生陣の金をにらんだ厳しい攻めでした。この手に15分を使って残りはわずか7分。対して羽生九段は1時間16分を残しています。盤上の形勢は不明。一方で時間は大差がつきました。 羽生九段はジ

                史上最強の棋士・羽生善治九段(49)王者の系譜を継ぐ藤井聡太二冠(18)に初勝利 王将戦リーグ1回戦(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
              • 独創つらぬく山崎隆之八段(41)自由奔放な指し回しで永瀬拓矢王座(29)を降し竜王戦挑決進出(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                8月1日。東京・将棋会館において第35期竜王戦本戦準決勝▲永瀬拓矢王座(29歳)-△山崎隆之八段(41歳)戦がおこなわれました。棋譜は公式ページをご覧ください。 10時に始まった対局は21時32分に終局。結果は108手で山崎八段の勝ちとなりました。 山崎八段は2012年以来の挑戦者決定三番勝負進出を決めました。準決勝のもう一局、佐藤天彦九段-広瀬章人八段戦は8月5日におこなわれます。 山崎八段、佐藤九段、広瀬八段。誰が藤井聡太竜王に挑戦しても、タイトル戦番勝負では初の組み合わせとなります。 山崎独創流全開 両者の過去の対戦成績は永瀬7勝、山崎2勝。下馬評では、本局は永瀬乗りの声が多かったでしょう。 振り駒の結果、先手は永瀬王座。まず注目されたのは将棋界きっての独創派、山崎八段の序盤作戦でした。 現代将棋はコンピュータ将棋(AI)を駆使して綿密に練られた事前研究が重視されます。両対局者の研究

                  独創つらぬく山崎隆之八段(41)自由奔放な指し回しで永瀬拓矢王座(29)を降し竜王戦挑決進出(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                • 弱いハム将棋はなぜ偉大なのか? 人間が「負けてあげる」ことの難しさ(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                  どうしても勝たされてしまうコンピュータオセロの実力 今年7月、「世界最弱のオセロAI」という触れ込みで、こちらのコンピュータオセロが公開されました。 「負けられるなら負けてみてくれ!」 作者の方はそうツイートしています。素人の筆者も何度かプレイしてみましたが、なるほど、これは負けようがない。どうやっても勝たせてもらえます。 そして逆に、負けようと思っても、負けられません。それもそのはず、人間のオセロ高段者が何とか負けようとして、ようやく負けられるかどうか、というレベルのようです。 現在表示されている成績は3477勝113万4616敗(187引分)。勝率は約0.3パーセントです。 念のため、野暮を承知で記せば、人間がどうしても勝たされてしまうというのは、それだけコンピュータに実力があるということです。 たとえばAとBの選択肢があって、どちらかを必ず答えなければならない二択クイズが100問ある

                    弱いハム将棋はなぜ偉大なのか? 人間が「負けてあげる」ことの難しさ(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                  • 王者渡辺明棋聖(36)完璧な指し回しで藤井聡太七段(17)を降しカド番をしのいで1勝目 棋聖戦第3局(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                    7月9日。東京都千代田区・都市センターホテルにおいて第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第3局▲藤井聡太七段(17歳)-△渡辺明棋聖(36歳)戦がおこなわれました。9時に始まった対局は19時12分に終局。結果は142手で渡辺棋聖の勝ちとなりました。 五番勝負はこれで渡辺棋聖1勝、藤井七段2勝。渡辺棋聖はカド番をしのぎ、逆転防衛に望みをつなぎました。 また渡辺棋聖は藤井七段を相手に公式戦3連敗のあと、本局で初勝利をあげました。 今期ここまで12勝1敗(公式表示)の藤井七段は小休止の格好となりました。 第4局は7月16日、大阪・関西将棋会館でおこなわれます。 渡辺棋聖、カド番を恐れない堂々の指し回し渡辺「状況が苦しかったんで、開き直ってというか、ちょっと思い切って行こうかなというか。決めてきたところはどんどん指して、っていう形でちょっと思い切って行こうかなって思ってたんですけど」 局後に渡辺棋

                      王者渡辺明棋聖(36)完璧な指し回しで藤井聡太七段(17)を降しカド番をしのいで1勝目 棋聖戦第3局(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                    • 藤井聡太二冠(18)鬼のごとき終盤力で現役最強・渡辺明名人(36)に大逆転勝利 朝日杯決勝進出(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                      2月11日。東京・有楽町朝日ホールにおいて第14回朝日杯将棋オープン戦準決勝がおこなわれました。棋譜は公式ページをご覧ください。カードは以下の通りです。 ▲渡辺 明名人(36歳)-△藤井聡太二冠(18歳) ▲三浦弘行九段(46歳)-△西田拓也四段(29歳) 結果は藤井二冠、三浦九段が勝って決勝に進出しました。渡辺-藤井戦は、なんともすさまじい大逆転劇でした。 藤井二冠しか演じられない大逆転劇 トーナメント表右側を勝ち進んできた三浦九段と西田九段は、ともに初のベスト4進出です。 トーナメント表左側は現棋界のタイトルホルダー4人、いわゆる「四強」が集いました。そして準決勝で渡辺名人-藤井二冠戦というカードが実現しています。 渡辺名人は1回、藤井二冠は2回優勝経験があります。 2年前の朝日杯では、両者は決勝で対戦。藤井七段(当時)が勝って2度目の優勝を飾っています。 今年度棋聖戦五番勝負は、渡辺

                        藤井聡太二冠(18)鬼のごとき終盤力で現役最強・渡辺明名人(36)に大逆転勝利 朝日杯決勝進出(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                      • 折田翔吾さん、将棋のプロ編入試験受験料をクラウドファンディングで募り、すぐに250万円以上集まる(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                        最強将棋YouTuberである折田翔吾さん(通称:アゲアゲさん)が11月25日から始まるプロ編入試験五番勝負を前に、受験料の54万円をクラウドファンディングで募りました。目標額はリターンや諸経費などを含めて、89万円でした。 クラウドファンディングは10月16日17時にスタートしました。そしてあっという間に目標額は達成されました。さらには100万円、200万円を超え、開始から4時間弱で250万円以上を集めています。 現在もその額は増え続けており、最終的にいくらになるのかはわかりません。 これはYouTuberとして将棋ファンの新たな需要に応えている折田さんの現状の人気と、今後に対する期待を示したものでしょう。 【前記事】 あきれるほど将棋の強いYouTuberのアゲアゲさんがプロ編入試験を受けるまで プロ編入試験(受験料54万円)に挑む将棋YouTuberアゲアゲさん、クラウドファンディン

                          折田翔吾さん、将棋のプロ編入試験受験料をクラウドファンディングで募り、すぐに250万円以上集まる(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                        • 現役タイトル保持者、元A級の大豪、勢いさかんな若手が居並ぶB級1組順位戦、6月11日開幕(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                          将棋界の歳時記では、6月は順位戦が始まる時節です。6月2日にはまず、A級が開幕します。 6月11日にはB級1組順位戦も始まります。 開幕カードは以下の通りです。 △木村 一基王位-▲阿久津主税八段 ▲久保 利明九段-△松尾  歩八段 △行方 尚史九段-▲深浦 康市九段 △永瀬 拓矢二冠-▲屋敷 伸之九段 ▲千田 翔太七段-△丸山 忠久九段 △郷田 真隆九段-▲近藤 誠也七段 (名前左=順位上位) ※山崎 隆之八段=空き番 B級1組の定員は13人。今期はそのうち8人が元A級です。四十代後半の実績十分の棋士が並ぶさまは壮観です。 前期A級では激闘の末に、久保利明九段(44歳)、木村一基王位(47歳)が無念の降級となりました。 A級から陥落して、すぐにA級復帰という例は過去にたくさんあります。最近では渡辺明三冠(36歳)がB級1組全勝でA級カムバック。さらにはA級でも全勝という快記録を達成しまし

                            現役タイトル保持者、元A級の大豪、勢いさかんな若手が居並ぶB級1組順位戦、6月11日開幕(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                          • 豊島竜王、深夜の熱戦を制して斎藤八段の連勝をストップし、名人挑戦争いに踏みとどまる A級順位戦5回戦(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                            12月9日。大阪・関西将棋会館において▲豊島将之竜王(30歳)-△斎藤慎太郎八段(27歳)戦がおこなわれました。 朝10時に始まった対局は深夜1時0分に終局。結果は147手で豊島竜王の勝ちとなりました。 勝った豊島竜王は3勝2敗。名人挑戦権争いに踏みとどまりました。 敗れた斎藤八段は4勝1敗。依然単独トップではありますが、ついに連勝はストップしました。 豊島竜王、深夜の最終盤を制する 豊島竜王先手で戦型は角換わり。後手の斎藤八段は右玉の作戦を取りました。その趣旨からして、徹底的なウェイティング戦術なのかと思いきや、昼食休憩後、斎藤八段の方から桂を跳ね出し動いていきます。 前哨戦のあと、両者ともに駒を組み換えました。そして斎藤八段は玉を逆サイドへと移動させていきます。 午後はスローペース。夕食休憩前後から、本格的な戦いが始まりました。 しばらくは豊島竜王の攻めが続きます。対して斎藤八段は辛抱

                              豊島竜王、深夜の熱戦を制して斎藤八段の連勝をストップし、名人挑戦争いに踏みとどまる A級順位戦5回戦(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                            • 渡辺明三冠(35)A級4連勝 過去順位戦で全敗の羽生善治九段(49)を降す(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                              10月3日。東京・将棋会館においてA級順位戦4回戦▲羽生善治九段(2勝1敗)-△渡辺明三冠(3勝0敗)戦がおこなわれました。9時に始まった対局は大熱戦となり、翌4日0時34分に終局。結果は132手で渡辺三冠の勝ちとなりました。 渡辺三冠はこれで負けなしの4連勝。初の名人挑戦に向けて大きな1勝を挙げました。一方の羽生九段は2勝2敗となりました。 渡辺三冠、近来の名局を制す 今年度が始まった時点で48歳だった羽生九段は、9月27日の誕生日で49歳となりました。 【参考記事】佐藤康光九段(49)、羽生善治九段(48)は五十歳名人となれるか? 将棋の棋士は競技の性格上、スポーツ選手と比べて現役時代は長くなります。それでも50歳前後になれば、はっきりとベテランの域に入ります。実力制名人戦史上、名人在位の最年長記録は米長邦雄名人の50歳です。羽生九段は、その記録も更新することができるでしょうか。ちなみ

                                渡辺明三冠(35)A級4連勝 過去順位戦で全敗の羽生善治九段(49)を降す(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                              • 百折不撓・木村一基九段(48)苦戦を耐えしのぎ、渾身の角打ちの果てに王座戦第1局を制す(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                9月1日。宮城県仙台市・ホテルメトロポリタン仙台において第69期王座戦五番勝負第1局、永瀬拓矢王座(28歳)-木村一基九段(48歳)戦がおこなわれました。棋譜は公式ページをご覧ください。 9時に始まった対局は20時18分に終局。結果は128手で木村九段の勝ちとなりました。 第2局は愛知県蒲郡市「西浦温泉 旬景浪漫 銀波荘」でおこなわれます。 両者の通算対戦成績は木村4勝、永瀬3勝となりました。 将棋は逆転のゲーム 永瀬王座先手で戦型は角換わり腰掛銀。序盤からこれぞ現代将棋という展開で、両者ともに研究十二分を思わせるハイペースで進みました。 78手目、木村九段はあたりになっている飛車を玉近くに逃げます。ここで永瀬王座の手が止まり、熟慮39分で自玉の上部に歩を成ります。79手まで進んで、昼食休憩。形勢は永瀬王座ペースと見られました。 午後に入ってからはスローペース。木村玉は壁形で逃げ出すのが難

                                  百折不撓・木村一基九段(48)苦戦を耐えしのぎ、渾身の角打ちの果てに王座戦第1局を制す(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                • 中田功八段(52)対局場を勘違いして無念の不戦敗 C級2組順位戦最終10回戦(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                  3月5日。東西の将棋会館に分かれて、C級2組順位戦最終10回戦がおこなわれました。熾烈な昇級争いは、前節で決めた高見泰地七段に続いて、三枚堂達也七段、古森悠太四段が9勝1敗で並び、昇級を果たしています。 さて、この日は朝からハプニングがありました。▲中田功八段(52歳)-△阿部光瑠六段(25歳)戦で、中田八段が対局場を勘違いしていたようで、不戦敗となってしまったのです。 こうした勘違いによる不戦敗は、しばしば起こります。 中田-阿部戦は東京・将棋会館でおこなわれる予定でした。 中田八段は関西、阿部六段は関東の所属。一般的な棋戦であれば規定上、席次が下の阿部六段が大阪・関西将棋会館に移動しての対局となります。ただし順位戦では席次は関係なく、東西の遠征数が同じとなるように決められます。本局の場合は、中田八段が東京に移動して対局の予定でした。 現在の規定では、順位戦のように長い持ち時間の棋戦であ

                                    中田功八段(52)対局場を勘違いして無念の不戦敗 C級2組順位戦最終10回戦(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                  • 西の天才・山崎隆之八段(39)深夜の熱闘で棋界四強・永瀬拓矢王座(28)を降し初のA級昇級に大前進(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                    12月24日。東京・将棋会館においてB級1組順位戦10回戦▲永瀬拓矢王座(28歳)-△山崎隆之八段戦がおこなわれました。 朝10時に始まった対局は深夜0時55分に終局。結果は166手で山崎八段の勝ちとなりました。 これでリーグ成績は山崎八段8勝1敗、永瀬王座は7勝3敗となりました。 今期B級1組の天王山ともいうべき一局を制し、山崎八段は初のA級昇級に向け、大きく前進しました。 両者の通算対戦成績はこれで山崎八段2勝、永瀬王座6勝となりました。 天才・山崎八段、ついにA級が見えてきたか 先手番は永瀬王座で、戦型は角換わり。ただし力戦得意の山崎八段は定跡形にはせず、3三金型で力勝負を挑みます。 中盤、山崎八段は盤面の左右をにらむ筋違い角を自陣に据えます。この角がよくはたらき、先手陣の弱点の桂頭を巧みに攻めて、あっという間にリードを奪ったかに見えました。 負かしにくいことにかけては棋界屈指の永瀬

                                      西の天才・山崎隆之八段(39)深夜の熱闘で棋界四強・永瀬拓矢王座(28)を降し初のA級昇級に大前進(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                    • 豪腕無双・西山朋佳女流三冠(25)名棋士・森下卓九段(54)を降して棋聖戦二次予選決勝進出(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                      1月7日。東京・将棋会館において第92期ヒューリック杯棋聖戦二次予選▲西山朋佳女流三冠(25歳)-△森下卓九段(54歳)選がおこなわれました。 10時に始まった対局は17時4分に終局。結果は133手で西山女流三冠の勝ちとなりました。 西山女流三冠はこれで二次予選決勝進出。女性初の決勝トーナメント(ベスト16)進出をかけて屋敷伸之九段(48歳)と戦います。 西山女流三冠、さらに快進撃続く 西山女流三冠(奨励会三段)は女性として初めて棋聖戦一次予選を突破しました。 二次予選は対戦相手がさらに厳しくなります。 森下九段は棋戦優勝8回、タイトル挑戦6回、A級通算10期などの実績を誇る名棋士です。 先手となった西山女流三冠は得意の中飛車に構えます。そして角を交換しました。 森下九段は相手の動きに応じながら、棋風通り手厚く中央に銀を2枚並べます。 棋聖戦二次予選の持ち時間は各3時間。駒組が終わって本格

                                        豪腕無双・西山朋佳女流三冠(25)名棋士・森下卓九段(54)を降して棋聖戦二次予選決勝進出(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                      • 古くからある将棋の駒組「矢倉」は終わったの? それともまだ終わってないの?(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                        将棋にはいくつかの定番の駒組があります。その中には江戸時代の昔から現代に至るまで、変わらずに指し続けられているものも多くあります。 「やぐら」という駒組もそのうちの一つです。かつては「櫓」、現在では「矢倉」という字が一般的に使われています。 今から三百年前、1717年(享保2年)に出版された『将棊図彙考鑑』という本には「定跡駒組櫓」の項でその形が紹介されています。 示されている進行例を並べてみると、図のように進みます。 双方ともに玉の周りに金2枚、銀1枚で囲いを作っています。これが「やぐら囲い」です。 双方が矢倉に組み合う「相矢倉」は昭和の半ばからトップ棋士によって数多く指されました。たとえば升田幸三、大山康晴、加藤一二三、米長邦雄、中原誠、谷川浩司など、将棋史上に名を残す棋士たちが、いずれも矢倉で多くの名勝負を繰り広げてきました。 「矢倉を制する者は棋界を制す」 という言葉もよく語られま

                                          古くからある将棋の駒組「矢倉」は終わったの? それともまだ終わってないの?(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                        • 「静かに見守りたいと思います」里見香奈女流四冠の棋士編入試験を応援する蛸島彰子女流六段コメント(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                          初代女流名人・蛸島彰子女流六段「(里見香奈女流四冠が編入試験を受けると聞いて)そうでしたか・・・。聞いたこちらの方が緊張してきました(笑)。どうお答えしたらいいのでしょう。本当に素晴らしい。本当に応援したいです。1か月前、里見さんが棋士編入試験を受けられる成績を取られたとき、将棋を指す女性がまた一歩階段を上ったような気がしていました。それから試験を受けるか受けないかは、里見さんご自身が決められることでした。どちらを選ばれても、その進まれる道を応援したいと思っていました。里見さんは常に前向きにものごとを考えて進んでいかれる。素晴らしいですよね。それをまず感じました。女流棋士制度が発足して、そろそろ五十年になります。その前から『将来、女性は棋士になれると思うか』と尋ねられた際には『はい、限界はないと思います』とお答えしていました。それからの五十年はあっという間な気もするし、長かったような気もし

                                            「静かに見守りたいと思います」里見香奈女流四冠の棋士編入試験を応援する蛸島彰子女流六段コメント(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                          • 将棋の対局開始前に大橋流で駒を並べるのは、古くて新しい伝統(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                            大橋流と伊藤流 将棋界では対局開始の前に、それぞれ20枚ずつの駒を並べます。 その際には、まず上位者が「王将」(王)を所定の位置に置くのが作法です。同様に下位者が「玉将」(玉)を置く。 あとは本来は、自由です。どう並べてもいい。 ただし、現在の棋士のほとんどは「大橋流」という並べ方をしています。 左右対称に置いていくと意識すれば、覚えやすいかもしれません。 少数派として「伊藤流」もあります。 こちらは少々複雑です。伊藤流の趣旨は、まず歩を並べることによって、飛角香が相手陣に直射しないようにする、という意味があるようです。 大橋と伊藤は、江戸時代に名人、高段者を輩出した、将棋を専業とした家の名です。両家では、そういう並べ方をしていたというわけです。 ご存知のない方は、映像で観ていただくのがわかりやすいでしょう。 将棋の中継で、対局開始前に互いに大橋流で並べていくのは、厳粛な儀式のように感じら

                                              将棋の対局開始前に大橋流で駒を並べるのは、古くて新しい伝統(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                            • 成れる飛車をあえて成らない、将棋の実戦で現れた激レアな妙手! 打ち歩詰回避の飛車不成(ならず)(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                              あえて成れる飛車を成らない。そんな飛車の不成は、時間という盤外の要素によっても、ごくまれに指されます。 一方で、盤上の最善手としても、飛車の不成は現れます。なぜそんな不思議なことがあるかというと、将棋には「打ち歩詰め」というルールがあるからです。 詰将棋における打ち歩詰めと飛車不成 図は昔から多くのバリエーションを生んできた詰将棋の基本的な形です。 さて、どうしましょうか。最初は飛車で歩を取って王手をするよりなさそうです。 まず常識的なのは▲3一飛成です。詰将棋では、残った駒はすべて玉側(玉方)が使うことができます。▲3一飛成の王手には駒を打って「合駒」をするよりなさそうです。△2一銀と打たれてみると、どうでしょうか。 次に▲1二歩と打てば詰んでいるようにも見えます。しかし、そうではありません。これは最後に歩を打って詰ませる「打ち歩詰め」の禁じ手というレアケースに陥っていて、失敗となります

                                                成れる飛車をあえて成らない、将棋の実戦で現れた激レアな妙手! 打ち歩詰回避の飛車不成(ならず)(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                              • 女性初の5組昇級なるか? 西山朋佳女流三冠(24)竜王戦6組準決勝で星野良生四段(31)と対戦(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                6月11日。大阪・関西将棋会館において第33期竜王戦6組ランキング戦準決勝・星野良生四段(31歳)-西山朋佳女流三冠(24歳)戦がおこなわれます。 勝者は決勝進出、および5組昇級が決まります。 西山朋佳女流三冠の正式な立場は女流棋士ではなく、奨励会三段です。ただし今期竜王戦6組には女流タイトルホルダーの立場として出場しています。最近ではマイナビ女子オープンで防衛を果たし、女王の座を堅持しています。 西山女流三冠は今期竜王戦6組では小林宏七段、田中寅彦九段、青野照市九段、長谷部浩平四段と連破して、ベスト4まで勝ち上がってきました。 6組では決勝に進出すれば2位以内が確定し、昇級が決まります。 これまで6組に参加した女性が、5組に昇級した例はありません。 また竜王戦6組はアマチュア、女流棋士、奨励会員を含め、男性の棋士以外では誰も5組に昇級したことがありません。もし西山女流三冠の昇級を達成すれ

                                                  女性初の5組昇級なるか? 西山朋佳女流三冠(24)竜王戦6組準決勝で星野良生四段(31)と対戦(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                • 負けて悔しい将棋を振り返られるか? 棋士編入試験敗戦後の山本博志四段とアゲアゲさんの場合(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                  既報の通り、棋士編入試験第3局は、折田翔吾アマが山本博志四段に勝った。 終局後、負けた山本博志四段がTwitterでつぶやき、さらにnoteを更新していた。 読めばすぐに、その真摯さが伝わってくる。 プロの視線で見れば、山本四段のどこかに、甘いところはあったのかもしれない。そして結果を出せなかったことについても、批判はあるのかもしれない。 しかし多くのアマの目には、最後まで勝負を捨てずに指し続けた山本四段の姿は、少なくとも「カッコ悪い」とは映らなかったはずだ。山本四段は重要な一局で敗れはした。しかしファンは増えたに違いない。 山本四段は終局後すぐに中盤の▲9八香という手を悔やんでいた。 「9八香」は、両取りを掛けさせて技を掛けに行った手だが、全く読みの入っていない腑抜けた一手だった。序中盤からの激しい攻防を乗り切り、一転緩やかな流れに入った瞬間、時間切迫と疲労に打ち勝てなかった。 出典:山

                                                    負けて悔しい将棋を振り返られるか? 棋士編入試験敗戦後の山本博志四段とアゲアゲさんの場合(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                  • 藤井聡太七段(17)3組決勝で師匠・杉本昌隆八段(51)を降し史上初の竜王ランキング戦4期連続優勝(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                    6月20日。大阪・関西将棋会館において第33期竜王戦3組ランキング戦決勝▲藤井聡太七段(17歳)-△杉本昌隆八段(51歳)戦がおこなわれました。10時に始まった対局は22時10分に終局。結果は95手で藤井七段の勝ちとなりました。 藤井七段は史上初めて竜王ランキング戦で4期連続優勝を達成しました。 また竜王ランキング戦におけるデビュー以来の連勝記録を20に伸ばしました。 藤井七段は3組優勝者として決勝トーナメントに進出。2組準優勝の丸山忠久九段(49)と対戦します。 また藤井七段は3組優勝賞金261万円を獲得しました。 準優勝の杉本昌隆八段は賞金63万円を獲得。来期は2組昇級となります。 感動的なスローペース 2度目の師弟戦について、師弟は局後、次のように語っています。 杉本「藤井七段との対局というのももちろんありますけども、やはり竜王戦のランキング戦の決勝戦という非常に大きい舞台で対戦相手

                                                      藤井聡太七段(17)3組決勝で師匠・杉本昌隆八段(51)を降し史上初の竜王ランキング戦4期連続優勝(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                    • 羽生善治九段は生涯通算2000勝まで到達できるか?(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                      2019年6月4日。王位戦リーグ白組プレーオフの対局で、羽生善治九段が永瀬拓矢叡王に133手で勝利した。羽生は将棋史上単独1位となる、通算1434勝を達成した。 それがどれだけの偉業であるか。将棋界では、現役生活の間に600勝以上を挙げることは大変な快挙とされ、達成した棋士には「将棋栄誉賞」が与えられる。 2018年度の年間最多勝は佐々木大地五段の46勝。素晴らしい記録である。しかし、仮にそれだけの超ハイペースで20年勝ち続けられたとしても、920勝。 過去に生涯成績で1000勝以上を挙げた棋士は、わずかに9人しかいない。 どこからどう見ても、羽生の1434勝は並外れた数字である。 しかも1970年生まれの羽生は、まだ48歳の若さ。タイトル通算99期などとともに、さらなる高みに向かって、今後とも記録は更新され続けていく可能性が高い。 記録達成の一局をもって、羽生は王位戦挑戦者決定戦に進出し

                                                        羽生善治九段は生涯通算2000勝まで到達できるか?(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                      • 将棋で反則をしたら、いさぎよく負けを認められるか(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                        将棋ではルール上、いくつかの反則があります。 たとえば、盤上の指し手ににおける最もポピュラーな反則は、同じ筋に2枚目の歩を打ってしまう「二歩」でしょう。将棋大会で、二歩を打って反則負けをしてしまった、という経験を持つ人は、とても多いのではないでしょうか。 競技上の規定では、プロアマを問わずに、反則は指した時点で即負けとなります。 優しい対局者だと、相手に気まずい思いをさせてはならないと思ってか、申し訳なさそうに小声でそっと、「すみません、二歩ですかね・・・」などと言います。すると多くの場合、対局相手はびっくりして声をあげるか、あるいは残念そうに苦笑するか、何かしらのリアクションの後に、負けを認めて終局となります。 しかしながら、二歩を指摘した後で、「あっ、そうか」などと言われながら、対局相手に手を戻されてしまう、というケースもあります。 そこで優しい人であっても「反則ですから、私の勝ちです

                                                          将棋で反則をしたら、いさぎよく負けを認められるか(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                        • A級棋士・山崎隆之八段(40)痛恨のうっかりミス! 相手の佐藤康光九段(51)も思わずびっくり!(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                          まずはこちらの中継映像をご覧ください。 9月29日におこなわれたA級順位戦4回戦▲山崎隆之八段(40歳)-△佐藤康光九段(51歳)戦。佐藤九段がややペースをにぎっているものの、勝負のゆくえはまだまだこれからで、深夜の終盤戦に入ろうかというところでした。 向かって画面左側、先手の山崎八段は95手目、3七の銀を一つ前に進め、▲3六銀直とまっすぐ立ちます(後述1図)。これがまさかの大ポカでした。 まずびっくりした様子を見せたのは相手の佐藤九段です。目を見開き、信じられないといった様子で、まじまじと盤を見つめました。 やがて山崎八段も自身のミスに気づきます。後ろにのけぞりながら頭に手をやり、大きなため息をつきました。 何度も盤面を見つめる佐藤九段。山崎八段が重大なポカをしたのは一目瞭然ですぐにわかったでしょうが、それでもすぐに次の手を指さないのがプロの公式戦らしいところです。 1図は盤面や持駒など

                                                            A級棋士・山崎隆之八段(40)痛恨のうっかりミス! 相手の佐藤康光九段(51)も思わずびっくり!(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                          • 大天才・藤井聡太挑戦者(19)王将戦七番勝負一気3連勝! 史上最年少王将&五冠まであと1勝(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                            1月29日・30日。栃木県大田原市・ホテル花月において第71期ALSOK杯王将戦七番勝負第3局▲藤井聡太挑戦者(19歳)-△渡辺明王将(37歳)戦がおこなわれました。棋譜は公式ページをご覧ください。 29日9時に始まった対局は30日19時15分に終局。結果は135手で藤井挑戦者の勝ちとなりました。 藤井挑戦者はこれで3連勝。史上最年少での王将位獲得、および将棋史上4人目、史上最年少での五冠同時保持まであと1勝と迫りました。 第4局は2月11日・12日、東京都立川市「SORANO HOTEL」でおこなわれます。立会人を務めるのは史上最年少王将・中村修現九段です。 渡辺王将と藤井挑戦者の対戦成績はこれで渡辺2勝、藤井11勝となりました。 藤井挑戦者の今年度成績は49勝12敗(勝率0.803)となりました。 藤井挑戦者、地下鉄飛車を取らせて制勝 1日目。藤井挑戦者の作戦選択は相掛かり。形は違えど

                                                              大天才・藤井聡太挑戦者(19)王将戦七番勝負一気3連勝! 史上最年少王将&五冠まであと1勝(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                            • 羽生善治九段(50)ダントツの847! 藤井聡太三冠(19)早くも194! 公式戦勝ち越し数(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                              羽生善治九段(50歳)の通算成績は1485勝638敗(2021年9月16日公開分)。通算勝率は0.6995で、35年の長きに渡ってキープしてきた7割台を切ったことになりました。 改めて言うまでもないことですが、デビュー以来、それだけの長期間、高勝率を維持していた事実は驚異的です。 現役棋士で300局以上指して勝率7割以上の棋士は、永瀬拓矢王座(勝率0.7098、406勝166敗)の他にいません。 羽生九段は35年連続で勝ち越しという大記録も継続中です。 羽生九段はその間に着々と勝ち越し数を積み上げていったことになります。今年度はここまで4勝9敗と負け越しですが、それでも通算勝ち越し数はなんと847。他の1000勝以上をあげているレジェンドクラスの棋士を含め、歴代1位の数字です。 一方、新時代の旗手である藤井聡太三冠(19歳)は現在239勝45敗(勝率0.8415)という成績です。 藤井三冠

                                                                羽生善治九段(50)ダントツの847! 藤井聡太三冠(19)早くも194! 公式戦勝ち越し数(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                              • 「これからいっそうの精進が必要」藤井聡太新棋聖(17)棋聖戦五番勝負第4局終局後記者会見、全文まとめ(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                (7月16日夜、棋聖戦五番勝負第4局終了後、藤井聡太新棋聖に師匠の杉本昌隆八段から花束贈呈があり、フォトセッション後、記者会見) 司会「それではただ今より記者会見を始めさせていただきます。本日おこなわれました第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局で藤井七段が勝ち、3勝1敗で棋聖を奪取しました。17歳11か月、史上最年少で初のタイトルを獲得いたしました。それではまず主催の産経新聞社様より代表質問をお願いいたします」 田中「主催の産経新聞の田中です。藤井新棋聖、獲得おめでとうございます」 藤井「ありがとうございます」 田中「終局後にもちょっとおうかがいしたんですけれども、改めて初タイトルを獲得した気持ち、さらに、今も紹介がありましたけれども、最年少の記録更新という形での獲得となりました。今のお気持ちを改めてお聞かせください」 藤井「獲得についてはまだあまり実感がないんですけど、やはりとても

                                                                  「これからいっそうの精進が必要」藤井聡太新棋聖(17)棋聖戦五番勝負第4局終局後記者会見、全文まとめ(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                • 両者17歳、羽生善治五段と森内俊之四段が対戦した1988年早指し新鋭戦決勝(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                  先日アンコール放映された1988年度のNHK杯▲羽生善治五段(18歳)-△加藤一二三九段(49歳)戦。筆者がネット上で目にした限りでも、大変な反響が見られました。 当時の羽生少年のあまりの強さに、改めて目をみはった方も多いのではないでしょうか。 さて、将棋界における多くの栄冠を勝ち取ってきた羽生善治現九段(49歳)ですが、わずかに取り逃した勲章もいくつかあります。そのうちの一つが早指し新鋭戦の優勝です。 かつてテレビ東京では、2つのテレビ棋戦が放映されていました。 1つは1972年度から2002年度まで開催された早指し将棋選手権。全棋士が参加し、上位のシード勢と予選を勝ち抜いた棋士が本戦に出場する形式でした。羽生九段は1992年度、1995年度、2002年度(最終回)の3回優勝を飾っています。 もう1つは1982年度から2002年度まで開催された早指し新鋭戦。参加するのは成績優秀な若手棋士

                                                                    両者17歳、羽生善治五段と森内俊之四段が対戦した1988年早指し新鋭戦決勝(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                  • 現代将棋界ではみんな「ひえー」と叫び、神武以来の天才・加藤一二三九段(80)は「ひゃー」と叫ぶ(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                    先日の記事は、再び大きな反響をいただきました。 今回は神武以来(じんむこのかた)の天才、加藤一二三九段の「伝説」について補足をしたいと思います。 1982年、加藤一二三十段は名人戦七番勝負で中原誠名人に挑戦しました(肩書はいずれも当時で、十段はかつて存在したタイトルの名称です)。両者3勝3敗1持将棋2千日手という死闘の末に最終局にもつれこんだので、この七番勝負は通称「十番勝負」とも言われます。 持将棋も千日手も引き分けです。持将棋は1局とカウントして、正式には最終第8局。勝てば名人という大一番で、加藤挑戦者は苦戦をしのいで、ついに形勢は逆転しました。中原名人の玉には詰み筋が生じています。しかしその詰みは、そう簡単ではありません。 加藤挑戦者には時間がほとんど残されていません。残り時間が切迫する中で、加藤挑戦者は自陣の受けの手段を探します。しかしそれも見つからない。万事休すかと思われたその時

                                                                      現代将棋界ではみんな「ひえー」と叫び、神武以来の天才・加藤一二三九段(80)は「ひゃー」と叫ぶ(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                    • 豊島名人(29)竜王戦3連勝 歩を1枚補充で詰めろ逃れの詰めろの変化&打ち歩詰め回避で奇跡的大逆転(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                      11月9日・10日、兵庫県神戸市・神戸ポートピアホテルにおいて、竜王戦七番勝負第3局▲豊島将之名人(29歳)-△広瀬章人竜王(32歳)戦がおこなわれました。棋譜は公式ページをご覧ください。9日9時に始まった対局は10日19時35分に終了。結果は157手で豊島名人の勝ちとなりました。 豊島名人はこれで七番勝負を3連勝として、初の竜王位獲得まであと1勝と迫りました。 第4局は11月21日・22日、山梨県甲府市・常磐ホテルでおこなわれます。 豊島名人、奇跡的な勝利をたぐり寄せる トップ棋士として充実著しい両者。王将戦リーグでは、先日ともに勝利を収めています。 【前記事】 広瀬章人竜王(32)王将戦リーグ暫定トップの4勝目 挑戦権獲得に前進 また広瀬竜王は7日におこなわれた王位戦予選で、石川陽生七段に必敗形に追いこまれながら、大逆転勝利を収めています。 第3局は豊島名人の先手。戦形は角換わり腰掛銀

                                                                        豊島名人(29)竜王戦3連勝 歩を1枚補充で詰めろ逃れの詰めろの変化&打ち歩詰め回避で奇跡的大逆転(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                      • 髪切った? すっきり藤井聡太二冠(19)王将戦二次予選で石田直裕五段(32)と対局 戦型は相掛かり(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                        7月30日。東京・将棋会館において第71期ALSOK杯王将戦・二次予選▲藤井聡太二冠(19歳)-△石田直裕五段(32歳)戦が始まりました。 藤井二冠は9時35分頃に入室。多忙をきわめる中、今朝もいつも通り、余裕をもって対局に臨みました。 藤井二冠は髪を切ったのか、少しすっきりした印象を受けます。 そういえば昨年のこの時節、師匠の杉本昌隆八段は散髪を勧めていました。 藤井二冠の今年度成績は16勝3敗(勝率0.842)です。 王位戦七番勝負、叡王戦五番勝負を戦っている藤井二冠。竜王戦はベスト4に進み、王将戦、棋王戦でも今年度タイトル獲得の可能性を残しています。 9時45分頃、石田五段入室。石田五段の今年度成績は6勝5敗(勝率0.545)。厳しい一次予選を2年連続で勝ち抜き、今期二次予選初戦では井出隼平五段に勝利。初のリーグ入りまであと2勝となりました。 本局の勝者は二次予選決勝で稲葉陽八段と対

                                                                          髪切った? すっきり藤井聡太二冠(19)王将戦二次予選で石田直裕五段(32)と対局 戦型は相掛かり(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                        • アゲアゲ物語第2章、最高潮へ! 棋士編入試験合格者・折田翔吾四段(31)竜王戦6組優勝の快挙!(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                          5月25日。東京・将棋会館において第34期竜王戦6組ランキング戦決勝▲折田翔吾四段(31歳)-△長谷部浩平四段(27歳)戦がおこなわれました。 10時に始まった対局は20時45分に終局。結果は77手で折田四段の勝ちとなりました。 プロ編入試験に合格し、2020年に四段となった折田四段。プロとして竜王戦に参加した1期目で6組優勝を果たすという、大変な快挙を達成しました。 折田四段は本戦で5組優勝の青嶋未来六段(26歳)と対戦します。 竜王戦ドリーマーのアゲアゲさん 折田四段は準決勝で佐藤秀司八段を降し、決勝に進出しました。 今期竜王戦6組は西山朋佳女流三冠と小山怜央アマの活躍が話題を呼びました。両者は準々決勝で対戦し、小山アマの勝ち。その小山アマを止めたのが、長谷部四段でした。 両者は本局が公式戦初対戦。そして勝った方が6組初優勝です。 この日、一番格の高い特別対局室ではマイナビ女子オープン

                                                                            アゲアゲ物語第2章、最高潮へ! 棋士編入試験合格者・折田翔吾四段(31)竜王戦6組優勝の快挙!(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                          • 西山朋佳女流三冠(24)竜王戦6組ベスト8進出 青野照市九段(67)に総手数57手、消費12分で快勝(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                            3月9日。東京・将棋会館において第33期竜王戦6組3回戦▲西山朋佳女流三冠(24歳)-△青野照市九段(67歳)戦がおこなわれました。10時に始まった対局は14時27分に終局。結果は57手で西山女流三冠の勝ちとなりました。 西山女流三冠はこれでベスト8に進出。次戦で松本佳介六段-長谷部浩平四段戦の勝者と対戦します。 西山女流三冠、実力発揮の快勝 振り駒の結果、先手は西山女流三冠。振り飛車党の西山女流三冠は、5筋位取り中飛車の作戦を取りました。 青野九段は相手の角が一瞬浮き駒となるタイミングで、相手の5筋の位に向かって反発します。互いの駒組が進む前に、歩がぶつかって、一触即発の形となりました。 西山女流三冠は経験、研究ともに十分な形なのか、時間をほとんど使わず、気合よく指し進めます。 青野九段が中段に桂を跳ねて、本格的な戦いが始まりました。青野九段は玉側の端をからめて戦線を拡大します。対して西

                                                                              西山朋佳女流三冠(24)竜王戦6組ベスト8進出 青野照市九段(67)に総手数57手、消費12分で快勝(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                            • 藤井聡太二冠(18歳8か月)は羽生善治五段(18歳6か月)に次ぐ年少記録で最優秀棋士となるか?(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                              将棋界では年度ごとに活躍した棋士を表彰する「将棋大賞」という制度があります。 対局数、勝数、勝率、連勝の記録4部門に関しては、成績によって自動的に決まります。 藤井二冠は44勝8敗(勝率0.846)。年度最終戦でも勝って17連勝を達成しました。 しかし将棋大賞の規定により、受賞対象とはなりません。今年度連勝賞受賞は14連勝を達成した澤田真吾七段(29歳)と決まりました。 現時点(3月29日)ではまだ今年度の全対局は終わっていませんが、永瀬拓矢王座(28歳)の対局数1位は確定しています。 また藤井聡太王位・棋聖(18歳)の勝数1位も決まりました。永瀬王座は3月30日の対局で勝てば勝数で藤井二冠に追いつき、2人が並んで1位となる可能性が残っています。 藤井二冠は勝率部門において4年連続で1位。しかも前人未到の4年連続8割台です。 タイトルホルダーの勝率としては、羽生善治七冠(1995年度)を抜

                                                                                藤井聡太二冠(18歳8か月)は羽生善治五段(18歳6か月)に次ぐ年少記録で最優秀棋士となるか?(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                              • A級昇級2枠は藤井聡太竜王、稲葉陽八段、千田翔太七段による争いへ 佐々木勇気七段は無念の脱落(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                                2月3日。東京・将棋会館、大阪・関西将棋会館においてB級1組6回戦・全6局がおこなわれました。結果は以下の通りです。 藤井 聡太竜王(9勝2敗)○-●阿久津主税八段(3勝8敗) 稲葉  陽八段(8勝3敗)○-●松尾  歩八段(2勝9敗) 佐々木勇気七段(7勝4敗)●-○郷田 真隆九段(6勝5敗) 三浦 弘行九段(6勝5敗)○-●久保 利明九段(3勝8敗) 屋敷 伸之九段(6勝5敗)○-●横山 泰明七段(6勝6敗) 近藤 誠也七段(5勝6敗)○-●木村 一基九段(3勝8敗) 千田 翔太七段(8勝3敗)空き番 昇級争い1番手の藤井竜王は横歩取りで阿久津八段に快勝しました。 A級復帰を目指す稲葉八段は松尾八段と対戦。角換わりから激しい戦いとなり、途中は稲葉八段が苦戦に陥ったかに見えましたが、最後は逆転。稲葉八段が勝って昇級争い自力の立場をキープしました。稲葉八段は最終戦、郷田九段に勝てば1期での

                                                                                  A級昇級2枠は藤井聡太竜王、稲葉陽八段、千田翔太七段による争いへ 佐々木勇気七段は無念の脱落(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                                • 異次元・藤井聡太二冠(18)元竜王・広瀬章人八段(34)に完勝で今年度最高15連勝&竜王R戦22連勝(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                                  2月18日。大阪・関西将棋会館において竜王戦2組2回戦▲藤井聡太二冠(18歳)-△広瀬章人八段(34歳)戦がおこなわれました。 10時に始まった対局は21時43分に終局。結果は103手で藤井二冠の勝ちとなりました。 藤井二冠はこれでベスト4に進出。準決勝では松尾歩八段と対戦します。 藤井二冠はあと1勝で5期連続の本戦進出、あと2勝で5期連続のランキング戦優勝が決まります。 また藤井二冠は竜王ランキング戦において、デビュー以来負けなしの22連勝を達成しました。 また藤井二冠は今年度42勝8敗(勝率0.840)で勝数、勝率ともに1位をキープ。 さらには今年度全棋士中最高の15連勝を達成しました。 藤井二冠、元竜王を相手に完璧な勝利 戦型は相掛かり。藤井二冠はこの戦型、後手番で受けて立つのは多いところですが、先手番では大変に珍しい選択でした。 28手目。広瀬八段は角を交換します。それから駒組合戦

                                                                                    異次元・藤井聡太二冠(18)元竜王・広瀬章人八段(34)に完勝で今年度最高15連勝&竜王R戦22連勝(松本博文) - エキスパート - Yahoo!ニュース