10月18日。東京・将棋会館において王将戦リーグ▲羽生善治九段(1勝0敗)-△久保利明九段(0勝1敗)戦がおこなわれました。10時に始まった対局は19時33分に終局。結果は143手で羽生九段の勝ちとなりました。 リーグ成績は羽生九段2勝0敗、久保九段0勝2敗となりました。 羽生九段、厚みを築いてスクラムトライ 羽生九段は王将位通算12期。永世王将の資格保持者です。一方の久保九段は前王将で、通算4期。両者ともに王将戦の歴史を語る上ではずすことのできない名棋士です。 本局、後手番の久保九段の作戦は、角道をオープンにしたままの四間飛車でした。そして角交換から向かい飛車へとスイッチします。 互いに自陣に角を打ち合っての中盤戦。羽生九段は自玉の上部に厚みを築きながら、銀を前に進めて久保陣にプレッシャーをかけます。久保九段は、振り飛車のさばきの巧みさにかけては棋界随一です。その久保九段にさばきの手段を