「今回の気象庁のコメントはとんでもないと思います」。 記者に届いた深夜のメールは、これまでにない怒りがにじむものだった。差出人は火山研究の第一人者で噴火予知連絡会の元会長、東京大学の藤井敏嗣名誉教授。怒りをあらわにしたのは、桜島で大きな噴石=火山弾が集落近くに落下したことが判明したあとの気象庁の対応についてだ。何が温厚な火山学者を怒らせたのか。問題を探る中で見えてきたのは火山防災をめぐる科学の限界だった。 (鹿児島放送局記者 山本健人 津村浩司/社会部記者 老久保勇太)
24日夜の爆発的な噴火で噴火警戒レベルが最も高いレベル5に引き上げられた鹿児島県の桜島では、気象台が25日に現地調査を行いましたが、目立った変化は確認されませんでした。 ただ、山体の膨張を示す地殻変動が観測され、今後も同じ程度の噴火が発生する可能性があるとして、気象台は火口からおおむね3キロ以内で大きな噴石に厳重に警戒するよう呼びかけています。 鹿児島地方気象台によりますと、24日午後8時すぎ、桜島の南岳山頂火口で爆発的な噴火が発生して大きな噴石が火口から東の方向に飛び、2.5キロ付近まで達しました。 気象台は、活動が非常に活発化しているとして噴火警報を発表し、桜島では初めて噴火警戒レベルを最も高いレベル5の「避難」に引き上げました。 気象台は、南岳山頂火口と昭和火口から3キロ以内の有村町や古里町の一部で大きな噴石に厳重に警戒するよう呼びかけています。 また、火口からおよそ2キロの範囲では
25日午前1時すぎ、鹿児島市の桜島の南岳山頂火口で爆発的な噴火が起き、火砕流が火口からおよそ1.8キロ流れ下ったのが確認されました。気象庁は、火口周辺警報を改めて発表し、噴火警戒レベル3を維持したうえで居住地域の近くにあたる火口からおおむね2.4キロの範囲で大きな噴石や火砕流への警戒を呼びかけています。 気象庁によりますと、25日午前1時9分ごろ、鹿児島市にある桜島の南岳山頂火口で爆発的な噴火が起き、噴煙が火口から2300メートルの高さまで上がったほか、火砕流が南西方向におよそ1.8キロ流れ下ったのが確認されました。 桜島では、火口から2.5キロ余り離れたところに集落が点在していますが警察や消防などによりますと午前5時現在、被害の情報は入っていないということです。 この噴火で気象庁は、午前2時前に噴火速報を出したあと、午前2時40分に改めて火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベル3を維持したう
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く