衆院選で大敗を喫した石破茂首相(自民党総裁)が28日の記者会見で、引き続き政権を担う意欲を示した。 自身が設定した与党過半数という勝敗ラインを割り込む大敗の責任をとらずに、石破首相が政権に居座ろうとするのは信じがたいことだ。責任をとって潔く辞職すべきである。 自民は比較第一党に踏みとどまった。友党の公明党とともに政権構築を目指すのは分かるが、それは国民の信を失った石破総裁の下ではありえない。自民は速やかに総裁選を実施し、新総裁と新執行部が他党と交渉するのが望ましい。 本当に反省しているか石破首相は会見で、衆院選の審判を「真摯(しんし)に厳粛に受け止める」と語った。だがその言葉とは裏腹に、「国政の停滞は許されない」と繰り返し、「安全保障、国民生活、災害対応に万事遺漏なきを期すことも私どもが負うべき責任だ」と述べた。 そこには反省が感じられない。国民は衆院選で石破首相に国政運営を託したくないと