「不良格闘技」出身の最高傑作 数年前から新たな熱気を放つようになった日本格闘技界において、最も注目される選手の1人が朝倉未来(みくる)だ。総合格闘技イベントRIZINを主戦場とする彼は“不良上がり”にして“頭脳派”という異色の強豪である。昨年インタビューした際は筆者に「格闘技とは種類が違いますけど、ケンカにも戦略があるんです」と語っていた。 新生K-1の武尊、RISEとRIZINを股にかける那須川天心など、新世代の選手に若いファンがつくことで業界は活況を呈している。未来もそんなニュースターの一角。弟の海(かい)も、昨年8月に日米2冠王の堀口恭司をKOするビッグ・アップセット(大番狂わせ)で名を上げた。 2018年のRIZIN参戦以来、兄弟合わせて喫した敗戦は1つだけ。未来は7連勝を飾っている。昨年大晦日にはアメリカの総合格闘技団体ベラトールとの対抗戦で大将を務め、勝利を収めた。“朝倉兄弟”