文化研究者・山田奨治の仕事(Blogは熟考中のことを書いているので、後で考えを変えることがあります。内容は個人的なもので、所属組織の立場、考え、意見等を表すものではありません。) ある国際会議での報告のために書いたものをここに載せておきます。 日本の図書館のデジタル・ネットワーク対応のための著作権法改正案について (海外の日本研究者のかたがたに向けて) 1.背景 国立国会図書館(NDL)がデジタル化した資料のうち、著作権が残っているが入手が困難な資料等(約150万点)については、承認を受けた図書館に設置されたPCで読むことができます。「NDLオンライン」で検索した結果に「図書館送信」と表示される資料がそれです。海外においても同様のサービスを受けることができるのですが、厳しい基準があって、現在までに承認を受けた海外図書館は北米の1館、欧州の1館だけです。そのサービスでは利用者が図書館の指定P