【読売新聞】 「同じ中学校の友人の名字、何個か言ってもらってもいいですか。私、人の出身地を当てられるんですよ」 お決まりのフレーズと柔和な笑顔で、初対面の人との場は一気に和む。水戸市の自宅には、昭和から平成初期にかけての全国各地の電
「子どものころ『白梅図子(しらうめずし)』というバス停があってな」 社内の50代の先輩記者からこんな話を聞いた。「府立医大病院前」(京都市上京区)と「河原町今出川」(同)のバス停の間に、昭和のある時期、一風変わった名前の停留所があったというのだ。 後日、河原町通を北上する系統のバスに乗った。南から「河原町丸太町」「荒神口」「府立医大病院前」と小刻みにバスは停まる。だが次の停留所である「河原町今出川」までは割と距離がある。確かに、この間に一つぐらいバス停があっても何ら不思議はない。 消えたバス停の謎。なんだかミステリー小説の探偵のような気分になってきた。 まずバス停があったと思われる付近を歩いた。西に入ると、本禅寺という大きなお寺がある。 住職の男性は「去年こちらへ来たばかりでよく知らないんです」と申し訳なさそうだったが、寺の北側の幅4メートルほどの道を指して言った。 「この通りは白梅図子通
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く