高野山麓の九度山から金剛峯寺の根本大塔へと通じる町石道(ちょういしみち)。 その傍らに立ち並ぶ180基の石柱(町石)は、いにしえから多くの人々を聖域へと導いてきました。世界遺産にも登録されている歴史ある高野参詣道のひとつです。 静寂、祈り、そして光。空海はこの先に何を見たのだろう。 1200年間、歩みを止めない道がここにあります。 聖域へと導く町石 町石とは、弘法大師空海が建てた卒塔婆に由来する五輪塔形の石柱で、ひとつひとつに根本大塔を起点とした数字と仏尊を 表す梵字が刻まれています。高野巡礼の人々は一町ごとに合掌して高野山への歩みを進めたと伝えられています。 慈尊院から根本大塔まで合計180基の町石が一町(=約109メートル)ごとに道標のように置かれています。