昔のエヴァンゲリオンをリアルタイムで観た時、自分は大学生だった。でも父親がガンで亡くなった直後で、精神的にかなり鬱だった。だから、エヴァに出てくるキャラクターでは唯一、渚カヲルだけが好きだった。 カヲル君以外のキャラは基本的にみんな自分の都合でしか動いていなかったし、そういう大人の嫌らしいエゴとエゴの衝突で主人公の碇シンジがどんどん精神的に追い込まれていく過程をひたすら凝視させられる、非常に精神衛生に良くない作品だと思った。事実、エヴァを作った後の庵野秀明は自殺を考えるほどの燃え尽き状態だったという。 そんな彼が、漫画家の安野モヨコと結婚して「嫁さんのマンガからは生きるためのエネルギーをもらえる。それは昔のエヴァでは出来なかったこと」と自身の過去を総括した上で、リメイクという形で始まったエヴァの新劇場版。その2作目の「破」から登場したキャラで、昔のエヴァには出てこなかったのが真希波マリイラ