将棋界において棋士それぞれの格を表すのが、竜王ランキング戦と順位戦のクラスだろう。竜王戦は1組(定員16名)、順位戦はA級(定員10名)が最高のクラスである。 各棋戦のタイトルホルダーを別格とすれば「1組とA級の双方を維持する棋士が超一流」と言えるだろう。新年度が始まった2021年4月1日時点では、1組(竜王含む)とA級(名人含む)の双方にいるのは豊島将之竜王、永瀬拓矢王座、羽生善治九段、佐藤天彦九段、山崎隆之八段、糸谷哲郎八段の6名である。 棋戦ごとのギャップが生まれる理由とは? そして現在、竜王戦のランキング戦が各クラスで佳境を迎えている。藤井聡太二冠が2組で優勝し、1組昇級と同時に史上初のランキング戦5連続優勝を達成したことは大きな注目を集めた。藤井は順位戦でもA級まであと一歩のB級1組まで上がっており、こちらも早々に最高峰へ昇ることが予想される。