昭和電工はSiC単結晶基板の内製を開始。SiCエピウエハ-の供給体制を強化する(インゴット㊧とSiCウエハー) 電圧・周波数の変更や電力変換を行う機能を持つパワー半導体。その性能を左右するウエハーの素材技術が変わり始めた。電気自動車(EV)などの新分野では従来のシリコンに替わる次世代素材が注目されている。大電流・高電圧への対応や消費電力の低減のニーズが新たな商機を生む。炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)などで成長を狙う素材各社の動きを追った。(梶原洵子、大川諒介) 【SiCへの投資加速】NEDO、8インチ開発に186億円支援 「車載パワー半導体は、シリコンからSiCへオセロのように変わる」。昭和電工の高橋秀仁社長がこう語ったのが約1年前。今ではその通り、半導体各社のSiC半導体への投資が加速し、市場は着実に変わり始めている。 昭和電工はSiC基板上にエピタキシャル薄膜を成長させた