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綿野恵太の検索結果1 - 4 件 / 4件

  • インテリ気取りで「受け売りの知識」を披露…私たちはみんな「亜インテリ」なのかもしれない(綿野 恵太) @gendai_biz

    インテリを気取ってはいるけれど、そのじつ耳学問で仕入れた受け売りの知識をひけらかしているだけの人々——丸山眞男はいまから50年以上前にこうした存在を「亜インテリ」と呼びましたが、じつは現代こそが「亜インテリ」というキーワードによって特徴づけられるのかもしれません。『みんな政治でバカになる』(晶文社)を上梓した、批評家の綿野恵太氏が解説します。 バカの二乗 人間の思考には「直観システム」と「推論システム」というふたつのメカニズムがある(二重過程理論)*1。「直観システム」は非言語的・自動的・無意識的であるため、素早く判断できる。しかし、間違いも多い。その間違いには一定のパターン=「認知バイアス」がある。「推論システム」は言語的・意識的な推論をおこなう。「直観システム」に比べて間違いは少ないが、時間や労力を必要とする。私たちは「認知バイアス」ゆえに「バカ」げた言動をとってしまう*2。 くわえて

      インテリ気取りで「受け売りの知識」を披露…私たちはみんな「亜インテリ」なのかもしれない(綿野 恵太) @gendai_biz
    • 「みんなが差別を批判できる時代」に私が抱いている危機感(綿野 恵太) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)

      一連の炎上騒動「最大の問題点」 「足を踏んだ者には、踏まれた者の痛みがわからない」という有名な言葉がある。 差別は差別された者にしかわからない、という意味である。たしかに、いくら想像力を働かせたとしても、踏まれた痛みは直接体験できない。また、差別は差別された者だけが批判できる、という意味でもある。もしかしたら、私も気づかぬうちに足を踏んでいるかもしれないからだ。 しかし、杉田水脈LGBT生産性発言、「新潮45」休刊騒動では、当事者である性的マイノリティだけではなく、多くのひとびとが批判の声をあげた。みんなが差別を批判できる時代。一見、それは望ましい社会であるようだが、危機感を抱いている。 まず言えるのは、杉田水脈問題が一連の炎上騒動の流れのなかにあることだ。 ハリウッド映画プロデューサーのセクハラ告発から始まった#MeToo運動、金メダリスト伊調馨による栄強化本部長のパワハラ告発、財務省福

        「みんなが差別を批判できる時代」に私が抱いている危機感(綿野 恵太) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)
      • 綿野恵太『みんな政治でバカになる』に対するコラム記事につきまして|晶文社

        2021年10月15日付、日経ビジネス掲載の小田嶋隆さんのコラムにて、小社刊・綿野恵太著『みんな政治でバカになる』が紹介されていますが、このコラムにあるように「政治について語ることが無意味でバカだ」といったことが、本書で書かれているわけではありません。端的に誤読であると考えます。 本書は、政治について考えたりかかわったりする際につきまとう困難をどう乗り越えるかを、進化心理学や認知科学の知見を援用しながら真摯に(無知に居直るのでもなく、シニカルでもなく)考察したものであり、その執筆の姿勢は「政治を語るやつらはバカ」と揶揄的に語るような態度とは真逆のものです。 本をどのように読むかは読み手の自由でありますが、書かれていない内容をあげたうえで批判している点で、当該コラムの内容は的をはずしたものであると考え、本書『みんな政治でバカになる』についての誤解・曲解が広まることのないように、異議申し立ての

          綿野恵太『みんな政治でバカになる』に対するコラム記事につきまして|晶文社
        • 書評:綿野恵太『「差別はいけない」とみんないうけれど。』(平凡社、二〇一九年) - 過ぎ去ろうとしない過去

          「差別はいけない」とみんないうけれど。 作者: 綿野恵太 出版社/メーカー: 平凡社 発売日: 2019/07/18 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る この本の結論、すなわち、我々は「経済と差別というふたつの領域で平等を求める」「ポリティカル・コレクトネスを大義とした、古臭い左翼であり、新しい左翼でもある」と宣言すべきだという結論*1には異論はない。 だが、私が思うのは、この本の内容に代表されるように、なぜ人は、差別の問題とその解消をひたすら訴えかけるような現在の反差別運動にひとつの行き詰まりを感じてしまうのか、ということである。小説でもテレビドラマでもよい。10年前、20年前、30年前のコンテンツを見てみるがいい。いかに現在の視点からは耐え難い差別表現が随所にみられることか。そしてそれらは現在、いかに解消されてきたことか。現在のバックラッシュが激しいとはいえ

            書評:綿野恵太『「差別はいけない」とみんないうけれど。』(平凡社、二〇一九年) - 過ぎ去ろうとしない過去
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