脳卒中だけじゃない 今年の1月から3月にかけて、アメリカで2本の衝撃的な研究論文が立て続けに発表された。 (1〈ペットボトル飲料には大量のマイクロプラスチック(以下MP)が含まれている〉 (2)〈MPが体内にあると、脳卒中や心筋梗塞を引き起こしやすい〉 この両者を組み合わせてペットボトル飲料と脳卒中の関連性を疑い、飲むのをやめる医師が続出しているのだ。口に入れるたびに少しずつ体内に溜まっていくMPやナノプラスチック(MPよりさらに微細なプラスチック。以下NP)だが、関連が疑われているのは脳卒中や心筋梗塞だけではない。 「MPやNPが血管に入ると、血流に乗って血液が集まりやすい肺や肝臓、妊婦の胎盤などに蓄積されるため、そこで重篤な疾患を引き起こしてもおかしくない。とくにNPはサイズが小さくて体内のさまざまなバリアをすり抜けてしまうので、体の至る所で悪さをしかねません」(済生会熊本病院の橋本洋