石破首相は論文で、アジア版NATO(北大西洋条約機構)の創設と、米国との「核の共有」の検討、日米安保条約と地位協定の改定による自衛隊のグアム駐留などを訴えた。 ただ、日本内外の専門家から実現性を疑問視する声が上がった。石破首相自身、10月1日の首相就任から間もない7日の衆院本会議でアジア版NATOについて「一朝一夕で実現するとは当然思っていない」と発言。ASEAN会議でも構想について触れなかった。 記者会見に臨む石破茂首相=2024年10月11日、ラオス首都ビエンチャン、朝日新聞社 アジアでは欧州と異なり、様々な政治体制、宗教などが混在する。米中両国との関係でも様々な思惑が絡む。団結を最重視するASEAN諸国は、石破氏の構想には簡単に賛同できない。 日本も専守防衛政策を理念として維持している以上、同盟の義務を果たせるかどうか怪しい。核の共有についても、非核三原則との関係もあるし、一方的に中