三菱電機で「リコール隠し」と疑われる事案が発覚した。その名も「空飛ぶファンガード」(同社の関係者)である。 2021年12月20日、三菱電機は非常用発電設備のリコールを発表した。欠陥を認識後も製造・販売を継続し、発電不良が発生した製品だけに処置を施す個別対応を実施。安全性よりもコストを優先した、事実上のリコール隠しだ。同社の漆間啓社長も「間違っていたと思う」と認めた*1。同種の事案について、漆間社長は「他にはない」と明言。ところが、他にもあったというわけだ。 強風が吹くとファンガードが室外機から外れ、脱落するトラブルが発生した。高所に設置した室外機から外れた場合、強風に乗って空を舞う可能性があった。ファンガードの大きさは、高さ320×幅920×奥行き760mm程度で、肉厚は2mm程度。質量は1kg未満。(イラスト:穐山里実) 空飛ぶファンガードとは、作家の池井戸潤氏の小説の題名をもじった呼