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譲ってくれる 男性の検索結果1 - 3 件 / 3件

  • 車いすの母とミャンマーに行ったら、異国の王様だと思われた|岸田 奈美

    2016年11月。 土埃と魚醤の匂いがするミャンマーの市場で。 私は立ち尽くしていた。 車いすに乗る母の背後には、何人ものちびっ子托鉢僧たちが、連なっていた。 逃げようとすれば、ついてきて。 そしていつの間にか、増えていて。 君たちは、あれか。ピクミンか。 母・ひろ実は困り果てた顔で「どうしよう」と、私に助けを求めた。 私は、見て見ぬフリをした。 私という人間は、理解できない状況に遭遇したら、たとえ実の親であろうとも迷いなく他人のフリができるんだなあ、としみじみ思った。 それはもう、全力で他人を演じた。 演技には自信がなかった私が、ミャンマーの地で、倍賞千恵子を彷彿とさせる名女優になった。 なぜ倍賞千恵子になったかと言うと、話は遡る。 とある仕事のご縁で、私たち親子が、ミャンマーへ招かれることとなった。 今だから言えるが、当時の感情は「ありがてえ」と「おっかねえ」が、ハーフ&ハーフだった。

      車いすの母とミャンマーに行ったら、異国の王様だと思われた|岸田 奈美
    • 明日出産する

      長かったようで短かった妊婦生活も明日で終わることになった。 予定日を過ぎても一向に中の人が出てこないので、促進剤を打って強制出産する。本当はもう少し様子を見ることもできるらしいが、年末年始を挟むと病院側も色々あるらしい。オトナの事情だ。 妊婦生活終了の記念に、思い出を書き散らかしていこうと思う。 妊婦は意外としんどい妊娠する前、正直に言うと、妊婦なんて腹が大きくなるだけで何でもないと思っていた。 実際になってみると、意外としんどい。 自分の体力が普段の倍速で減っていくかんじ。 ついでに頭も全く回らない。文章を読んでも一回では頭に入ってこないし、口頭での指示は言われたそばから抜けていく。 動悸や息切れもあるし、腰は痛いし、電車や車で酔う回数も明らかに増えた。 1日外をウロウロすると、あまりに疲れて顔色が真っ青になってしまう。 私は体力に全く自信のない自営業なので、妊娠が分かってからすぐに仕事

        明日出産する
      • 後期流産がきつかったので書く

        昨年、2度目の流産をした。 妊娠初期で流産する人は、1/3とも言われ、私も経験がある。 ショックだったけど、妊娠して間もない頃で、正直子供の形なんてないし、 体もまだ変わり始めだったので、回復も早かった。 けれど、今回は妊娠中期19週での「後期」流産。 22週以降は、基本的に中絶も禁止。早期でも出産し生きている人も沢山いる。 だから胎児の体がほぼ完成に近づいていた頃でもあった。 一般的に15週から安定期に入る時期だったが、私の場合はひたすら辛いまま終わった。 12週以降は、出産と同じ手順で死んだものを生まないといけない。 お金も同じようにかかる。死んでるから、死産届も出さないといけない。火葬も必要。 誰にも祝福されなくて、痛みとダメージだけで何も残らない。 そんなこと、どこ調べてもあまり出てこなくて、実際はショックばかり。 そもそも誰もしらないし、経験者は辛くて思い出したくないことだからな

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