明治維新を成し遂げた日本を尊敬した少年時代 毛沢東(もう・たくとう:1893~1976年)は、字を詠芝(えいし)或いは潤芝(じゅんし)、潤之(じゅんし)と言い、湖南(こなん)省湘潭(しょうたん)県韶山(しょうざん)村に、父、毛貽昌(もうたいしょう)、母、文素勤(ぶんそきん)の五人兄弟の三男として生まれます。毛沢東は三男ですが、長男、次男は早く死んでいたので、事実上、毛沢東が長男という扱いを受けました。 父、毛貽昌は、独力で地主まで成りあがった人であり、教育と労働の重要性を知っていたので、毛沢東には子供の頃から労働させ、同時に学問をさせて勉強させました。従兄より贈られた中国の近代化を説く本に魅了された毛沢東は、愛国心に目覚め、1911年、18歳で湖南の革命志願軍に入隊しますが清朝はその半年後に崩壊し、軍は除隊になり毛沢東は学校に戻ります。1912年、毛は湖南全省公立高等中学校に入学、この頃に