日本人が英語をマスターする上で一番困難なことは、日本語にはない冠詞や単数・複数の概念を習得することだと思われます。冠詞は「総称性(genericity)」と「定性(definiteness)、あるいは定性(definiteness)と不定性(indefiniteness)」を表すことが一般的に知られていますから、これらを具象名詞(今回は特に普通名詞)と抽象名詞に焦点を絞って考えてみましょう。総称性とは「全体を表している」ことを示し、定性とは「特定のものを指している」ことを示します。中学校ではa(n)は不定冠詞であり不特定のものを指し、theは定冠詞で特定のものを指すと習ったと思います。これは具象名詞では正しいですが、抽象名詞では厳密には正しいとは言えません。まず、具象名詞について考えてみましょう。 「犬(というもの)は人間に忠実である。」 ① Dogs(総称)are faithful to