近著に「安倍晋三の正体」「ニッポンを蝕む全体主義」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も発行。本紙連載を書籍化した「それでもバカとは戦え」も好評発売中
河瀬直美とNHK、維新の会と毎日放送。メディアは今日も反省の色なし。【適菜収】 【隔週連載】だから何度も言ったのに 第10回 NHK BS1スペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」が炎上中だ。五輪反対のデモに参加しているという男性へのインタビューシーンに「実はお金をもらって動員されている」というテロップが流されたが、NHKは事実と異なっていたと訂正した。 ■勉強ができるバカはたくさんいる 今、若者の間で短歌がブームになっているという。SNSにはたくさんの短歌が投稿され、大学対抗の短歌バトルが開かれるほどだという。これはいいことですね。日本の歌の深い世界に触れるきっかけにもなる。 先日、宮内庁が歌会始の募集をしていたので、こういうところに投稿するのもいい。来年の歌会始の題は「友」とのこと。 《題を詠み込んだ自作の短歌で1人1首とし、未発表に限る。「友人」「友好」といった熟語にしてもいい。郵送
桜を見る会事件が大きく動き始めた。「安倍晋三後援会」が主催した前夜祭を巡り、政治資金規正法違反や公選法違反(寄付行為)の疑いで刑事告発が相次いでいたが、東京地検特捜部は安倍の公設第1秘書らを任意で事情聴取。後援組織への接待、反社会勢力との深い関係など、論点はいくつかあるが、絶望的なのは言葉の軽さである。安倍晋三は国会で延々と嘘をつき続け、「(桜を見る会の参加者を)募集ではなく、募っているという認識」と答弁した。言葉の破壊はどこに行き着くのか。作家適菜収氏が新刊『日本人は豚になる 三島由紀夫の予言』でそのすべてを明らかにする。 安倍前首相 桜と散るか 運命やいかに ■日本語の破壊者 安倍晋三という精神の幼児が7年8カ月にわたり日本語を破壊し続けた結果どうなったのか。歴史の改竄、意味のすり替え、言葉の破壊がまかりとおる異常で卑劣な国になってしまった。 ジョージ・オーウェルの『一九八四年』の主人
ニュージーランド保健省の新型コロナウイルス対策本部の顧問を務めるオタゴ大学のマイケル・ベーカー教授が、東京五輪開催は「ばかげている」「今五輪を開催することは命を失うことにつながる」と批判。その言葉に尽きる。 国際オリンピック委員会(IOC)会長トーマス・バッハ「五輪の夢を実現するために、誰もがいくらかの犠牲を払わなければならない」、IOC調整委員会委員長ジョン・コーツ「五輪期間中に日本で緊急事態宣言が出されていても大会は開催する」、IOC元副会長で最古参委員のディック・パウンド「菅首相が中止を求めても開催される」「アルマゲドン(人類滅亡)が起きない限り、東京五輪は開催される」。いずれも「ばか」の一言で片付く話だ。 一番の問題はこの“ばかの祭典”を中止に追い込む力が弱すぎることである。分科会の尾身茂会長は五輪強行によるインド変異株流行への影響について「リスクがあるのは当然」と発言。また人流に
ロシアのウラジミール・プーチン大統領は2月21日、ウクライナ東部の独立派の反政府勢力が掌握する2つの地域を独立国家として承認、さらに軍の派遣を命令した。 ■バカメディアが出した数字に踊るバカ 小泉純一郎、菅直人ら5人の首相経験者が、東京電力福島第1原発事故の影響で福島県で多くの子供たちが甲状腺がんに苦しんでいるとの書簡をEU欧州委員会に送った問題で、日本維新の会が、風評の払拭に向けた情報発信を政府に求める国会決議を行うよう、自民、立憲民主に申し入れた。 これに関し「夕刊フジ」は緊急アンケートを実施。アンケートは18日午前10時から午後10時まで、夕刊フジの公式サイトzakzakで行い、回答者は564人。 《質問》元首相5人が「原発事故の影響で福島の子供たちに健康被害が生じた」とする書簡をEUの欧州委員会に送った問題で、日本維新の会が5人への国会非難決議を他党に呼びかけています。皆さんはどう
菅義偉が第99代首相に指名された。アホにも限度がある。菅は安倍と一緒に7年8カ月に及ぶ悪政の責任を追及される側の人間だろう。菅は総裁選の公開討論会で森友学園への国有地売却の公文書改ざん事件について、「結果は出ている」とし“解明不要”との立場を鮮明にした。またテレビ番組で、政府の政策決定後に反対する官僚は異動させる方針を示した。内閣人事局も見直す考えが「ない」と明言。要するに政権に忖度する官僚以外は排除するという宣言だ。カジノ勢力とつながり、橋下徹を政界に引き込んだのも菅である。 【写真】この記事の関連写真を見る(8枚) 私はナチスやヒトラーと絡めて、政治家を批判するのは好きではない。レッテルを貼ればそこで思考が停止してしまう。その上で言うが、維新の会はナチスと酷似している。確信犯的に嘘、デマ、プロパガンダを垂れ流し、反論は無視。ナチスの宣伝相ゲッベルスは「嘘も100回言えば真実になる」と言
【編集部より】安倍晋三元首相の生前の政治スタイルには毀誉褒貶が続きましたが、批判された言動の中にはにわかに信じがたい報道や論評もありました。暗殺事件から1か月。安倍氏に何度も取材をしてきたライターの梶原麻衣子さんが、確かなエビデンスに基づき、安倍氏に対する「巷の批判」を多角的な視点から検証します。 第2回は、安倍氏が「皇室を軽んじていたのではないか」という左派の指摘に対し、取材時の秘話を交えて真っ向から異論を唱えます。(3回シリーズの2回目) 「安倍が上皇陛下や皇室を軽視」!? 安倍政権下で顕著だったのは、「尊王派」と目される人々が、従来の右派から左派へとすっかり入れ替わったことだった。「憲法を破壊する」と左派が見なす安倍政権に対抗すべく、彼らが持ち出したのは現・上皇陛下だった。その振る舞いは一部から「ネオ皇道派」とまで揶揄されるほどだった。 そうした中で、「安倍が上皇陛下や皇室を軽視して
菅義偉政権という名の実質8年目の安倍政権が発足した。悪夢は依然続いている。菅はロシアのプーチンと電話で会談し「北方領土問題に終止符を打ちたい」と発言。北朝鮮の拉致問題に関しては「あらゆるチャンスを逃すことなく活路を開いていきたい」。では7年8カ月にわたる官房長官時代にこの男はなにをやってきたのか。全方位売国ではないか。森友事件、「桜を見る会」事件などあらゆる疑惑が隠蔽され、日本は急速に劣化した。三島由紀夫は日本の行く末を正確に予言していた。作家適菜収氏が新刊『日本人は豚になる 三島由紀夫の予言』でそのすべてを明らかにする。 2020年10月29日に国会の衆院代表質問に答える菅義偉首相。 ■世界の静かな中心であれ 以前、安倍晋三とラノベ作家の百田尚樹が『日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ』という愚にもつかない対談本を出していた。その中で安倍は「世界の歴史を振り返っても、一国のリーダーが判断を誤っ
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