地域から受け入れた資料など所蔵資料に、酸性紙が隠れていませんか。 紙資料のうち「酸性紙」は、時間とともに劣化が進行し、紙質によっては粉砕するように脆弱化します。このような酸性紙を、長期的に保存するために有効な資料保存対策「脱酸性化処理」と、脱酸性化処理を手軽に実現できるキハラの「ブックキーパー」、酸性紙をチェックできる「アビィpHペン」をご紹介します。 脱酸性化処理 酸性紙資料の劣化を遅らせるために、紙の酸性をアルカリ物質で中和し、紙を構成している繊維の酸性劣化を抑制させる方法を脱酸性化処理といいます。何もしなければ紙の強度は酸性化などによって徐々に低減し、利用できない状態になります。しかし、脱酸性化処理を行うことによって紙の寿命が3倍~5倍に伸びるといわれており、劣化を長期的に遅らせることができます。脱酸性化処理には、手作業で行う少量脱酸性化処理と、機械で大量に行う大量脱酸性化処理があり