円の下落を受けて、旅行するのに「安い国」となってしまった日本には、大量の観光客が押し寄せている。そのせいで、日本人が重視する公共の場でのマナーが脅かされていると、スペイン紙が報じている。 公共の場における極端なまでの礼儀正しさとマナーの良さが、日本のオーバーツーリズムの“被害者”となっている。日本の通貨が下落するにつれ、文化よりも買い物に関心がある観光客のあいだで、日本の評判が高まっているのだ。 「最近は、文化に関する予備知識は皆無で、行き当たりばったりにやってくるお客が増えています」とエンリケ・メディナは嘆く。マドリード出身の写真家の彼は、観光ガイドとして、とくにスペインとラテンアメリカからのグループを連れて日本を巡っている。 「少し前までは、外国人観光客はいつも『予習ができた』状態で日本にきていました」と彼は続け、4月に満開の桜を見るために訪れた観光客らを例に挙げる。桜の開花は毎年お待