約500人が詰めかけた昨年11月の遺構の現地説明会。追加調査から除外された学芸員が解説を担当し好評を得た <金曜カルチャー 西部発 文化&芸能> 市方針への異論、SNSに投稿後 所属の財団は関連否定 北九州市が複合公共施設建設のために取り壊そうとしている明治期の初代門司港駅(当時の名称は門司駅)関連遺構を巡り、ある出来事が波紋を広げている。発掘調査にあたる市の外郭団体、市芸術文化振興財団(久保山雅彦理事長)が、調査の中心的存在で遺構を熟知する学芸員を追加調査から除外したのだ。学芸員は市への異論をSNSに投稿し、財団から注意を受けていた。【伊藤和人】 学芸員は財団の埋蔵文化財調査室に所属。2023年の発掘調査をほぼ一人で担当し、詳細な報告書を作成した。報告書は多くの学術団体の評価を受け、国史跡相当の遺構として各団体が市に保存を求める根拠になった。