「腸の健康のためには食物繊維が大切」だとよくいわれます。腸内細菌が食物繊維をエサとして代謝すると、健康に有益とされる短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸など)を作り出すため、食物繊維を積極的に摂取したほうが良いと考えられています。 関連記事:発酵性食物繊維で無理のない腸活を お腹の調子に問題がない人であれば、たしかに食物繊維は腸の健康に良いといえるでしょう。しかし、食物繊維によってかえってお腹の調子が悪くなる人もいるのです。腸に炎症や腫瘍などが見つからないにもかかわらず、お腹の張りや下痢、便秘、腹痛などの症状が出る「過敏性腸症候群」の患者さんです。 関連記事:過敏性腸症候群(IBS)とは?症状と原因、検査と治療法を解説 関連記事:ストレスに対する身体からのSOS 過敏性腸症候群 健康な人と過敏性腸症候群の患者さんでは、腸内細菌の種類が異なるという研究結果が報告されています。この研究では、過