19人育てた里親「親のない子はこんな残酷なことになるのか」里親から引き離される晩に小2男の子が言ったこと 「生きるのをやめようと思ったけど、この家があるから生きることにした」 3歳の男の子は、担当の保母さんにしがみついていた 1985年、坂本さんが27歳の時だった。 2カ月後に児童相談所の担当者から、乳児院にいる3歳の男児はどうかと打診があり、夫婦で乳児院に面会に行った。 「お母さんが養育できなかった子とだけ、聞きました。初対面では、担当の保母さんにしがみついて、私たちには寄ってこなくて。子どもって、違う環境に置かれるってわかるんですよね。なかなか距離が詰められず、何回も通いました。それが、だんだん近寄ってくれるようになり、家にも何回かお泊まりをして、児相もこれなら大丈夫と判断したタイミングで、最初の里子を迎えました。その日のこと、今でもとてもよく覚えています」 3歳の男の子の手をひき、そ