水兵リーベぼくの船……と、学校で暗記した化学の周期表を覚えているだろうか? 学生でもない限りなかなかお目にかかることのない表だが、スウェーデン・ルンド大学率いる国際研究チームの発見により、この度めでたく原子番号115番の重元素がこれに加わることとなった。名前はまだ付けられていない。 実験では、アメリシウムの薄膜にカルシウム・イオンを衝突させることにより、新しい元素のアルファ崩壊に関連した光子の測定に成功。光子の特定エネルギーが、X線放射線で予測されたエネルギーと一致したため、発見へとつながった。この元素は、2004年にロシアとアメリカの共同研究チームが生成に成功していたが、これまで再確認はされていなく、原子番号115の元素の認定には至っていなかった。 この原子は115の陽子を持つ、非常に“重い”放射性物質。原子核はとてつもなく不安定で、1秒の数分の1でたちまち崩壊してしまうという。とりあえ