2007年秋『footballista』の連載コラムに3回連続で書いた、ミランウルトラスの「ストライキ」とその背景事情についてのストーリーを、ひとつにまとめました。昨今のイタリアのゴール裏事情が象徴的に表れた話だと思います。 とりあえずこれで、ウルトラス話は一段落ということにします。 「僕もチームメイトも、すごく腹が立っている。ミランがこれまでサポーターに与えてきた喜び、たくさんの勝利を考えれば、こんな扱いを受ける理由はどこにもない。この春のダービー以来、ずっとこういう状態が続いている。あの試合だって、サポーターの後押しがあれば勝てたはずだった。(……) 『ミランは俺のハートの中にいる』と口にするのなら、それを示して見せるべきだ。今のサン・シーロは、アウェーや中立地でプレーするのと全く変わらない。本当のホームでプレーしている気持ちになれない。こんなおかしい話はない。我慢ももう限界だ」(パオ