暗いカウンターのバーにワープさんが座っていた。ウイスキーの入ったグラスを口に運びながら、隣に座った私の顔を見てはニヤニヤ笑っていた。 終始言葉を交わすことなく、目が覚めた。 ワープさんとはファミレスか居酒屋、久美子ベンチでしか飲んだことはない。 けど、4席くらいの薄暗いカウンターに座り、丸い氷の入ったグラスを持っていた。 いつも瓶ビールを飲んでる人だったのに、偉くおしゃれになったなと思うけど、これが私が美化した彼なんだろう。 一年ぶり?数ヶ月ぶり?に夢に現れたワープさんはとてもかっこいい男になっていた。 個人的にはアニメや山田尚子女史の話…etcをゲラゲラ笑いながら喋っているのがワープさん。あんな美化した姿は違和感しかない。 だが、夢の姿を思い出して気づいた。 私はワープさんの声色を忘れたのである。 ワープさんと話した事とか表情なんかは覚えている。 けど、彼の声を私は思い出せない。 だかこ