平家物語 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集09) 作者: 古川日出男(翻訳), 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/12/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (6件) を見る 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。 おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。 たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。 この有名な「平家物語」冒頭の一文(巻第一「祇園精舎」)を今でも暗誦できるという人はどのくらいいるのだろうか。 最近はどうなのかわからないが、私が中学生、高校生だった頃(今から30年くらい前)には、古文の授業で「平家物語」の冒頭部分を暗記させられた。というか、あの頃の古文の授業ではたいていの作品に関して冒頭部分を暗記させるという風潮があったような気がする。「枕草子」然り、「徒然草」然り、「方丈記」然り、