昨年8月の総選挙で初当選した民主党の143人の新人議員が、鳩山由紀夫首相や小沢一郎幹事長をめぐる「政治とカネ」の問題に沈黙している。奔放な発言で注目を集めた自民党の「小泉チルドレン」とは対照的だ。そこには徹底的に新人を教育し、統制する小沢執行部の管理術がある。 衆院本会議や予算委員会の日。民主党の新人議員たちは国会内での「朝礼」を終えると、10班に分かれてミーティングに移る。10人の班長は中堅の国対副委員長らだ。 「黙って聞け!」「お前らはどうなんだ!」。予算委員会には常に2班が乗り込み、ヤジを飛ばす。昨年の臨時国会ではヤジの飛ばし方も教育された。「朝礼」では小沢氏に近い山岡賢次国対委員長が訓示。教育方針には小沢氏の意向が反映されている。いわば「小沢5原則」だ。 その一つが「党内の出来事はすべて班長に報告」。班別行動は班長が新人を把握し、執行部の意向に反する不穏な動きに備え、新人たち