所用でハンブルクに行ったら、異常に寒かった。もっとも、今、ドイツで異常に寒いのはハンブルクだけではない。5月は、1年で一番素晴らしい季節と言ってもよいはずなのに、今年は中部や南部ドイツの標高の高いところでは雪が降っている。 ドイツ人が5月を心待ちにしているのは、モーツァルトの「Komm, lieber Mai」(おいで、愛しの五月)を聞けばよく分かる。子供たちが、「5月よ、菫の花やカッコー鳥を持って、早く来てちょうだい」と呼びかける歌だ。 ドイツの4月はまだまだ天候が安定しないが、5月になると、春はここぞとばかりに威力を発揮する。暖かい太陽が降り注ぎ、木々の若葉が日に日に鮮やかになっていく。なのに今年はどこもかしこも寒いうえに雨ばかり。5月末に、皆が冬の分厚いコートを着ている。 過去2度の大破壊、怒濤の歴史をくぐり抜けた国際都市 さて、ハンブルクの魅力とは何か? ハンブルクは人気の都市で、