100-13 「きみを食べたい」 「で、相談というのは」 「いきなり、すみません。あのう、私、ちょっと困ってて。 友達に話したら、そういうことなら、鈴木さんがプロだって」 「プロかどうかは知りませんが、一応、拝み屋を営んではおります。あなたのお悩みの役に立てるかどうかは、まだ、わかりませんが」 待ち合わせのカフェに現れたのは、清楚な感じの女子大生だった。 彼女は、知り合いの紹介で誠に会いにきたのだ。 そもそもその知り合いというのは、以前、誠がお祓いをしたお宅の娘さんで、今日の彼女は、その娘さんの同級生なのだそうだ。 「じゃ、話していいですか?」 「どうぞ」 「えっとですねぇ、自分からはちょっと言いにくいんですけど、私、モテるんです」 「はぁ」 「それは、よかったですね」とつい言いかけて、誠は口を閉じた。 たしかに、品のいい大人しい感じの彼女は、同年代の男性にも人気があるだろうな、とは思