「ワンオペ(1人勤務体制)廃止で深夜営業を休止せざるを得ないのは480店ぐらい」――。牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーホールディングスのこの目論見は、大きく狂ってしまった。 ゼンショーは10日、15年3月期通期連結業績予想の下方修正を発表した。売上高は従来予想から157億円減の5092億円、営業損益は80億円の黒字予想から一転して17億円の赤字と初の営業赤字を見込む。その結果、最終損益は75億円の赤字となり、年間配当は1997年の上場以来初の無配とする。 ゼンショーはこれに先立つ9月30日、「『すき家』の労働環境改善に向けた改革の進捗について」と題する文書を発表。すき家の全国1981店のうち、59%に達する1167店の深夜営業(午前0―5時)を10月1日以降、当面休止することを明らかにした。深夜営業の2人勤務体制移行に必要なアルバイト店員数を確保できなかったのが原因だ。 社会的批