調査会社の米iSuppli Corp.は,NANDフラッシュ・メモリの市場予測を下方修正した。従来の予測では2008年のNANDフラッシュの世界売上高は前年比で27%増加するとしていたが,成長率は1ケタにとどまるとの新たな予測を発表した。 下方修正の背景は,米国のサブプライム・ローン問題という。NANDフラッシュは主にメモリ・カードやUSBメモリ,携帯型音楽プレーヤーなど民生機器に採用されており,エンド・ユーザーの消費意欲に需要が左右される。このため,米国経済が回復するとみられる2008年後半まではNANDフラッシュの需要は減退するとiSuppli社は予測する。 機器メーカーにも既に動きが出ており,米Apple Inc.は供給元のメモリ・メーカーに対して調達量を減らす意向を伝えているという。2007年,Apple社は市場規模の約13.1%に相当する12億米ドルものNANDフラッシュ・メモリ