産油国ロシアで金づまり? 2008年11月3日 河東哲夫 世界中から搾りたてたオイルマネーがあふれているはずのロシアで、深刻な問題が起きている。 一言で言えば、こういうことだ。 つまり、これまでロシアはオイルマネーの大半を税金で取り立て(一部は予算に使い、残りは積み立てて外貨準備とする)、国内の企業活動はM&Aであれ、建設投資であれ、消費者ローンであれ、欧州の資本市場から短期資本を安く借りて賄っていたのだ。 ロシア人の貯蓄率が低く銀行に資金が集まらないことも、欧州の資本市場への依存性を高めた。 欧州で借りた金は返さなければならないが、期限が来ると同額をまた借りては、それで前の借金を返済する方式でうまくやっていたのだ。ところがサブプライム問題で猜疑心を募らせた欧州の銀行達は、ロシアにも殆ど貸さなくなった。 8月のグルジア戦争も外国投資家のマインドをすっかり冷やし、ロシアの株式市場から短期の外