[トップページ] [趙義成作] [名詩選] 漢詩というものは実に趣がある。詩はどの言語で作られていてもそれなりに味があるが,漢詩はひときわ味が深い。もちろん世界でいちばん短い詩といわれる俳句も悪くはないが,我々漢字文化圏の人間にとって,漢詩の深さは他の追随を許さない。このコーナーではそのような奥の深い漢詩の世界をのぞいてみようと思う。 手始めに,このページでは漢詩の概要を解説する。漢詩を楽しむための知識を得ることが目的である。 漢詩は大きく分けて「古体詩」と「近体詩」に分けられる。古体詩は定まった型がなく1句の数や句数,韻の踏み方が自由な詩であり,近体詩は唐代以降に作られた一定の型に従って作られた詩である。一般によく目にする漢詩は後者の方である。また,1句が5字からなる詩を五言詩,7字からなる詩を七言詩という。古体詩の中には五言句と七言句を混ぜて作ったものもあるが,これは雑言詩