9月9日、曺国氏(右)を法務長官に任命した文在寅大統領(右から2人目。写真:YONHAP NEWS/アフロ) 9月9日、ついに文在寅大統領は、「玉ねぎ男」(むいてもむいても新たな疑惑が噴出する男)と綽名される曺国(チョ・グク)ソウル大学教授(54歳)を、法務長官(法相)に任命した。これによって韓国は、「青瓦台」(チョンワデ=韓国大統領府)vs検察のガチンコ対決という、まるで内戦のような様相を呈してきた。 曺国・新法務長官については、日本でも連日、微に入り細を穿って解説されているし、韓国の内政に干渉するつもりもないので、論評は他に譲りたい。私が懸念するのは、今回の文在寅大統領の任命強行が、今後の東アジア情勢にも影響するリスクだ。 曺国氏任命が東アジアを不安定化させかねない理由 まず日韓関係だが、韓国の趙世暎(チョ・セヨン)外務第一次官は8月23日、長嶺安政駐韓日本大使に、日韓のGSOMIA(