「石の上にも3年」という発想は、今の若手社員にとって、過去のものになりつつあるのかもしれない。 【関連画像】大企業からダダ漏れする“下積みレス”願望世代-20代でキャリアの地盤つくりたい 直近の有効求人倍率が44年ぶりの高水準を記録するなど、高度成長期以来ともいえる売り手市場だ。「成長できない」「同じ仕事の繰り返し」と感じた若手は、躊躇なく退社という道を選び、転職市場へ飛び出す。だが、取材を進めると、その理由は実は切実だ。 若手が下積みを嫌う“下積みレス社会”と、上司世代はどう向き合えばいいのか。 「早くマネージャーになりたいと考え、売り上げへの貢献度を数字で示して、自分で会社に交渉しました」 都内の新進気鋭のベンチャー企業で働く松本美波さん(仮名)は、入社1年未満の24歳にしてすでにマネージャー職に昇格。自分より年上の部下が複数いる。 美波さんの目標は「最年少役員になること」。その理由は