▼安倍ブレーンが読み違えた「低欲望社会」ニッポン ▼法人税は上げてこそ「賃上げ」「設備投資」につながる ▼個人金融資産の1%「17兆円」を市場に呼び込む成長戦略 安倍首相の掛け声もむなしく、迷走を続けるアベノミクス。早くから、その効果に疑問を投げかけ、問題点を指摘してきた経営コンサルタントの大前研一氏。これは、「低欲望社会」を読み誤ったアベノミクスへの最後通牒である。 もういい加減にしてくれ―。アベノミクスは、最初から評価するに値しないと考えています。 「旧三本の矢」はいずれも的外れでしたが、「新三本の矢」は輪をかけて意味がわかりません。「第1の矢」として、安倍首相は5年後に500兆円程度のGDP(国内総生産)を600兆円にすると言っています。これまでの2年半で2%も伸びなかったのに、なぜ突然20%も伸びるのか。その説明がないのです。 所管の役人は「そんなことができるわけがない」と当然心得