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ブックマーク / roadsidediaries.blogspot.com (13)

  • 東京スナック飲みある記

    もう50年以上、東京で生活しているのに、行ったことのない町がたくさんある。入ったことのない屋もレコード屋も、べたことのない定屋もたくさんある。それから、飲んだことのないスナックも! 東京はひとつの都市じゃない。イクラのつぶつぶみたいに小さな町がくっつきあった、ぐちゃぐちゃの巨大な集合体だ。 夜、知らない町に降りたって、看板の灯りに惹かれてスナック街を歩くのは、夜間飛行にちょっと似ている。眠れないままに窓の外を眺めると、真っ暗な大地にぽつんぽつんと明かりが見える。ああここにもだれかが住んでるんだな、いまなにしてるんだろう。そうして退屈なフライトが、少し楽しくなってくる。 閉ざされたドアから漏れ聞こえるカラオケの音、暗がりにしゃがんで携帯電話してるホステス、おこぼれを漁るネコ・・。東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじ

    東京スナック飲みある記
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    quao 2011/02/18
  • 東京スナック飲みある記

    もう50年以上、東京で生活しているのに、行ったことのない町がたくさんある。入ったことのない屋もレコード屋も、べたことのない定屋もたくさんある。それから、飲んだことのないスナックも! 東京はひとつの都市じゃない。イクラのつぶつぶみたいに小さな町がくっつきあった、ぐちゃぐちゃの巨大な集合体だ。 夜、知らない町に降りたって、看板の灯りに惹かれてスナック街を歩くのは、夜間飛行にちょっと似ている。眠れないままに窓の外を眺めると、真っ暗な大地にぽつんぽつんと明かりが見える。ああここにもだれかが住んでるんだな、いまなにしてるんだろう。そうして退屈なフライトが、少し楽しくなってくる。 閉ざされたドアから漏れ聞こえるカラオケの音、暗がりにしゃがんで携帯電話してるホステス、おこぼれを漁るネコ・・。東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじ

    東京スナック飲みある記
    quao
    quao 2011/02/10
  • 新連載! 東京スナック飲みある記

    もう50年以上、東京で生活しているのに、行ったことのない町がたくさんある。入ったことのない屋もレコード屋も、べたことのない定屋もたくさんある。それから、飲んだことのないスナックも! 東京はひとつの都市じゃない。イクラのつぶつぶみたいに小さな町がくっつきあった、ぐちゃぐちゃの巨大な集合体だ。 夜、知らない町に降りたって、看板の灯りに惹かれてスナック街を歩くのは、夜間飛行にちょっと似ている。眠れないままに窓の外を眺めると、真っ暗な大地にぽつんぽつんと明かりが見える。ああここにもだれかが住んでるんだな、いまなにしてるんだろう。そうして退屈なフライトが、少し楽しくなってくる。 閉ざされたドアから漏れ聞こえるカラオケの音、暗がりにしゃがんで携帯電話してるホステス、おこぼれを漁るネコ・・。東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじ

    新連載! 東京スナック飲みある記
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    quao 2011/02/04
  • 村上春樹『雑文集』で、『壁と卵』を読む

    書店に山積みになっているので、もう手に取ったひとも多いでしょう。村上春樹さんの、いままで単行に未収録だった作品、未発表の文章、ぜんぶで69編を集めた新刊です。『雑文集』なんて題名と裏腹に、小説とはまたちがう、すごく興味深い文章がたくさん収められていて、その前に出たインタビュー集『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』とあわせて読むと、なにをどう考えながら毎朝ワードプロセッサーに向き合っているのか、どうやってあんなイマジネーションを生み育んでいくのか、そういった創作の根源に少しだけ触れられるような気がしてきます。 『雑文集』には僕のについて村上さんが書いてくれた文章も2編収録されています。『珍世界紀行ヨーロッパ編』の書評『都築響一的世界のなりたち』と、『夜露死苦現代詩』について書かれた『蒐集する目と、説得する言葉』です。限られたページの中で、2編も入れてもらって嬉し涙・・・。 しかし

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    quao 2011/02/04
  • ジム・オルークになにが起きたのか! 『矢切の渡し』レッスン風景

    ツイッターを見てくれてないかたがたのために、ふたたび報告。 友人から教えてもらって悶絶したのがこのYoutube映像。ジム・オルークが『矢切の渡し』をレッスンしてもらってる・・・なぜに??? しかも超真剣! 母国アメリカのファンたちにこの勇姿(?)を見せてあげたい。 ソニックユースのメンバーでもあったジム。ウィキペディアによれば、「好きなアーティストはジョン・フェイヒー、ヴァン・ダイク・パークス、デレク・ベイリー、武満徹、小杉武久、高柳昌行、メルツバウ、細野晴臣、加藤和彦、はちみつぱい、金延幸子、ハナタラシ、戸川純、若松孝二」だそうだが・・・演歌まで手を伸ばしていたとは。そしてレッスンをつけてくれている四方章人さんは、演歌カラオケ界では有名な先生であります。 ちなみに司会進行の瀬口侑希ちゃんは、大阪の有線放送会社で営業職しながらレッスン重ねて歌手デビューした、がんばりやさん。僕も過去に『月

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    quao 2011/01/28
  • 島本理生さんと東尋坊の彼

    ツイッターにもちょっと書きましたが、いま発売中の文芸誌『新潮』で、島理生さんが「東尋坊のドリャーおじさん」について書いています。もう10数年前、たまたま観た『探偵ナイトスクープ』(当時、関東では観ることもできませんでした)で出会ったドリャーおじさんに衝撃を受け、トークやレクチャーのたびに、ダビングでボロボロになったビデオテープを見せていたのですが、3年ほど前には縁あってというか、ついに長年の思いが叶って御人に会うことができ、インタビューもさせてもらいました。 島さんは、僕のトークにわざわざ足を運んでくれ、そこでドリャーおじさんを知ってすっかり気に入り、短編小説を書かれたそうです。『新潮』に書かれているのはその出会いのエッセイで、小説のほうはやはりいま発売中の『yom yom』に、『ときめき』というタイトルで掲載されています。こちらのほうは、とても不思議なタッチの短編でした。 島さん

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    quao 2011/01/20
  • で、そのテオ・ヤンセンさんは・・・

    ► 2012 (1) ► 1月 (1) ▼ 2011 (239) ► 12月 (18) ► 11月 (22) ► 10月 (20) ► 9月 (18) ► 8月 (18) ► 7月 (21) ► 6月 (28) ► 5月 (17) ► 4月 (20) ► 3月 (24) ► 2月 (12) ▼ 1月 (21) 東京右半分:民謡酒場でコブシに酩酊 後編 ROADSIDE USA トーク 2月6日@青山ブックセンター ほぼ日イトイ新聞:スペシャル対談連載『THE KARAOKE』全16話、まだまだ続行中です! 大阪式:谷恵写真展 『俺節』復刻版・完結! ジム・オルークになにが起きたのか! 『矢切の渡し』レッスン風景 緊急特報 DOMMUNE 1月24日(月) 玉袋筋太郎さんと! で、そのテオ・ヤンセンさんは・・・ ROADSIDE USA トーク! 2月6日13時スタート ROADSIDE

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    quao 2011/01/20
  • 戸倉上山田温泉紀行

    正月休みを利用して、冬の長野をドライブしてきました。お目当ては、かつて長野市、上田市の奥座敷と呼ばれた、長野県屈指の歓楽系温泉街である戸倉上山田温泉です。 温泉歴史とかについてはいくらでもウェブサイトがあるので、そちらを見ていただきたいですが、いまや温泉観光ホテルの廃墟が林立。その足元にはめちゃくちゃヤバそうなスナックがものすごい数並んでいて、最強にいかがわしい雰囲気。教育県というお堅いイメージしかない長野県に、こんなところが隠されていたとは!と驚かずにはいられない、ダークな桃源郷であります。 各種風俗情報によれば、その多くはタイと韓国。ちなみに長野には佐久とか須坂とか、連れ出し系のタイパブが密集している町がけっこうあって、なぜ長野なのかまったく不明ですが、一説によれば「不法滞在のアジア女性が最後に流れ着く地」だそう。ほんとでしょうか。

    戸倉上山田温泉紀行
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    quao 2011/01/13
  • 足立区が誇るインディーズ演歌歌手みどり○みき at なかの芸能小劇場

    年も押し詰まった12月27日、中野サンプラザ向かいにある、なかの芸能小劇場というコミュニティ・センターで、激渋インディーズ演歌歌手の祭典が開かれました。なんたって司会からして「いか八郎」(今年77歳!)さんですから、そのアンダーグラウンド・レベルがわかろうというもの。 『演歌よ今夜も有り難う』というウェブ連載をきっかけに、この2年ほど取り組んでいるインディーズ演歌の世界を、今年の夏に単行化するための追加取材でしたが(平凡社より刊行予定)、なかでも最注目のシンガーが「みどり○みき」さん。こちらのサイトでまだロング・インタビューがお読みいただけますが、 足立区のカラオケ喫茶をベースにしながら、毎月浅草の東洋館で歌うなど、積極的な活動を続けているベテラン・インディーズ歌手です。 みどりさんの最大のヒット曲は、平成12年に発表された『神様は泣いた』(英語版もあって『ゴットクライド』!)で、ご

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    quao 2011/01/13
  • roadside diaries

    先週からお伝えしているように、これまで長らくご愛読いただいたこのブログ、このたび有料メールマガジンとして配信させていただくことになりました。名づけて『ROADSIDERS' weekly』、これまでと同じく毎週水曜日の公開です。 いままで、このブログでは連載や展覧会にかかわるお知らせなどを中心に書いてきましたが、「ロードサイド・ウィークリー」はそれとはまったく異なる、「メールでお届けする個人雑誌」です—— 雑誌にドキドキしなくなってから、もうずいぶんたちます。発売日をちゃんと覚えていて、その日は屋に寄るのが朝から楽しみだった、なんて雑誌が前は何冊もあったのに。 20歳になったころに、創刊されて間もないPOPEYE編集部で働き出したのが1976年のこと。それから35年間たったいまも、僕にとっていちばんいとおしいメディアが雑誌であることにかわりはありませんが、この数年間、「これを書きたい、こ

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    quao 2010/12/30
  • A Happy New Year!

    ► 2012 (1) ► 1月 (1) ► 2011 (239) ► 12月 (18) ► 11月 (22) ► 10月 (20) ► 9月 (18) ► 8月 (18) ► 7月 (21) ► 6月 (28) ► 5月 (17) ► 4月 (20) ► 3月 (24) ► 2月 (12) ► 1月 (21) ▼ 2010 (241) ▼ 12月 (20) A Happy New Year! 湯島・ミュージックバー道:26日コラアゲンはいごうまん降臨! 年明け1月10は自分のトーク 東京右半分:荒川区に響くタイの祈り 前編 ROADSIDE USA ツイッターから 紀伊国屋scripta:ブラジルの人工着色肖像写真 北の国から届いた小さな画集 DOMMUNE スナック芸術丸、次回は22日水曜! 東京右半分:新世代レビューは浅草の眠りを覚ますのか iPad専用で MUSIC LIFE 復刊!

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    quao 2010/12/30
  • ビデオ・スターの死

    そのむかし『Video Killed the Radio Star』という曲がありましたが、ツタヤ・ディスカスみたいに、なんでも宅配してくれたり、ダウンロードやストリーミングで映画が観られる時代になると、マニアックなセレクションが強みだったインディペンデントな貸しビデオ屋は、非常に経営が苦しくなります。 水道道路に面した笹塚のビルの2階で、もう27年間も店を開いてきた<ビデオ・ピープル>。幡ヶ谷から笹塚あたりの映画ファンにはおなじみの、かなりエッジの利いたコレクションを誇る貸しビデオ屋でしたが、時代の波に抗しきれず、今月でついに閉店となります。 店主の江川真治さんは、80年代から90年代にかけて「ラッパーズ」、「ビッグE」というハードコア系のバンドを率いて、インディーズ・シーンではかなり知られる存在でもありました。雑誌やウェブでも映画評をたくさん執筆しながら、こつこつとビデオとDVDのコレ

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  • 渋谷駅前ホームレス排除彫刻・その後

    さきごろ発売した『現代美術場外乱闘』でも取り上げましたが、東京にかぎらず、街なかでますます目につくようになった”ホームレス排除アート”。パブリック・アートという美名のもとに、ホームレスを排除するために設置される“邪悪なアート”の実態に、あいかわらず美術メディアは目をつぶったままです。 渋谷のマークシティに向かうガード下には、「ウェーブの広場」なる珍妙なパブリック・アートがあるのを、ご存じの方も多いでしょう。マークシティ体と同様、設計は東急建設。名前は公募で決めたそうで、由来は「この街に新たなウェーヴをおこそう!」という心意気からなんですと・・・。管轄しているのは「渋谷中央街」という商店街の組合ですが、最初からこうだったのではなくて、最初は平らな広場だったのが、ホームレスが常駐しはじめたために波型にしたところ、ダンボールを何枚も敷いてホームレスがしつこく常駐! そこでイボイボ状の突起を設置

    渋谷駅前ホームレス排除彫刻・その後
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