クルマを運転しているとき、「十年一日のごとく変わらないなぁ」と思う自動車パーツのひとつに、ドアミラーがある。それを改良したり生産したりしている方々に対しては少々失礼であるものの、ワイパーとともに原理的には自動車の草創期からまったく変わっていない。 それでもミラーには、さまざまな思い出がある。 ボクが自動車教習所に通い始めた1984年には、すでにフェンダーミラーだけでなく、ドアミラーも道路運送車両法によって認可されていた。 だが認可から1年しか経過していなかったこともあり、教習車だったトヨタの初代「クレスタ」はフェンダーミラーのままであった。 当時のボクはフェンダーミラーを、自動車雑誌『CAR GRAPHIC』などを読んでダサいと信じ込み、同時に新聞記事から輸入車を不利にする悪名高き非関税障壁の代表例と決めつけていた。 だが免許取得後、家にあったドアミラー車に乗ってみると、運転中の