メーンストリームの音楽市場が縮小を続ける中、存在感を強めているのが“ネット発”の音楽だ。特に音声合成ソフト「VOCALOID」を使った、いわゆる「ボカロ曲」に人気が集中している。クリプトン・フューチャー・メディアが「初音ミク」を発売した2007年8月末以降、ニコニコ動画のような動画サイトで人気に火が付き、中高生からコアなマニア層まで、いまだその人気は衰えを見せていない。 コミックマーケットのような同人誌即売会やボーカロイド専門のイベント「THE VOC@LOiD M@STER」などでは、こうしたボカロ曲のCDが飛ぶように売れている。CDの体裁はカラーコピーのジャケットにCD-Rという手作り感満載のものから、奇麗に印刷しプレスした商業盤のようなものまで様々。クリエーター側も若いアマチュアから、プロの音楽シーンを経験したミュージシャンまで、多様な背景を持つ。 一般流通に乗ったボカロ曲のCDがオ