10年ぶり?くらいに荒木陽子著「愛情生活」を読み返しました。 愛情生活 作者: 荒木陽子 出版社/メーカー: 作品社 発売日: 1997/09 メディア: 単行本 購入: 4人 クリック: 75回 この商品を含むブログ (48件) を見る 写真家・荒木経惟氏の愛妻・陽子さんのエッセイ集で、出会いから結婚、その後に至る日々で彼女が思っていることが様々な文体で描かれています。 妻であること、女であることが彼女の中では等しく同居していて、それを実現させているのが荒木経惟氏のロマンチシズムなんだろうか、と思いながら読み終えたのですが、印象強く残ったのは「生活」の強度でした。エッセイからは荒木経惟氏との穏やかで色彩豊かな生活が伝わります。酔って帰ってきた夜、ふたりで行った旅先での出来事、日常の食卓の様子、通った銭湯の思い出、どれもが当たり前にあることのようで、とても美しい。そしてその美しさを受け止め