自分の心情や葛藤や惨めさや喜びや優越感に直球勝負なベタ視点。だけど、人間が何かを喋ったり書いたりする時、感情や動機が純粋にexpressされることはそう多くはない。特にblog上なんかだと、メタ視点を展開したり、ネタとして娯楽化する手法が頻繁に混入されているわけだし、一般に、文章が完全なるベタ視点orメタ視点orネタ視点だったりすることはあり得ない。程度や用途に応じてこれらの微妙な混交がみられるのが常だとは思う。 とはいえ、実際に個々の人間の感情や動機(恥ずかしいものやみっともないものも含む)を最も反映しやすい部分はベタ視点の成分に違いないわけで、私はそれぞれのテキストからベタ視点を抽出して、どのような心的背景をもとにテキストが制作されたかを忖度するのが大好きだったりする。私達が『客観的なコンピュータ』たり得ない以上、完全なるメタ視点やネタ視点は滅多に存立しないので、ベタ視点の枝は殆ど必ず