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ブックマーク / saavedra.hatenablog.com (10)

  • 「才能が欲しい」という言葉の裏にあるもの - 明晰夢工房

    お前にゴッホ並みの画才を授けてやろう、と夢のなかで女神さまにでも言われたなら、喜ぶ人は多いだろう。しかし、お前にゴッホのような人生を送らせてやろう、と言われたなら、これはちょっと喜べない。「ゴッホは生涯一枚しか絵を売れなかった」は実は間違いだそうだが、それでも才能にふさわしい評価を得られない人生だったことに変わりはない。創作を志す人は誰だって才能を欲しがるが、才能さえあればいいわけでもない。実のところ、皆が欲しがっているのは才能によって得られる賞賛だ。才能があってもそれを埋もれさせたままで終わる人生は、だれも望まない。 togetter.com 生成AIで「才能の民主化」ができるという話がある。ここでいう「才能」とは、普通の意味とは異なるようだ。上記のまとめに載っているパブリックコメントを書いた人は生まれつき手が震え、絵を描く「遺伝的才能」がないのだと主張している。そこだけを読めば、先天的

    「才能が欲しい」という言葉の裏にあるもの - 明晰夢工房
    rAdio
    rAdio 2024/03/28
    『AIを用いれば創作のリングにすら上がれない、という苦しみは解消できるかもしれないが、リングに上がった先の苦しみもある。』……とはいえやはり、0を1にできるのは画期的で、リングに上がれるという意義は大きい
  • 有名人には有名税があり、無名な人には無名控除がある - 明晰夢工房

    はてなブックマークの話題が一部で盛んになっている。私もこの話題に一枚嚙もうかと思ったが、よくよく考えると自分にはあまり関係ないことに気づいた。何人かのブロガーはこの件でブックマーカーを批判しているが、それは彼らが有名で、ブックマーカーに叩かれる側だからだ。私のような無名ブロガーのところに、あまりブックマーカーはやってこない。だから普段はブックマークのことなんてまるで意識していない。 おまえは便所の落書きのつもりでブコメを書いているのかも知れないが、その便所の落書きには受け取り人がいるんだよネットでは - 自意識高い系男子 私は有名でないからブックマーカーのことはあまり考える必要はないけれども、好きなことや楽しいことをメインに書くことが結果的に自衛策になっている気はする。変なコメントする人は争いの匂いに寄ってくるので。 2023/02/28 21:45 b.hatena.ne.jp はてな

    有名人には有名税があり、無名な人には無名控除がある - 明晰夢工房
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    rAdio 2023/03/04
  • ブログに「本当の感想」をもらうことの難しさ - 明晰夢工房

    togetter.com もうとっくにこの話題の旬は過ぎてしまっているが、改めて上記のまとめを読み返し、いろいろと思うことがあったのでここに書いておく。 作家もそうだが、何かしら創作をしている人は、単に創りたいものがが創れればそれで満足、という人ばかりではない。誰かに反応してもらえるから、褒めてもらえるから、という動機でがんばる人も多い。そのことの良しあしをここで論じる気はない。ただ、皆がダーガーのようにひたすら孤独に砂場で砂を積みあげ、好きな風景をつくることに没頭できるわけでないことは確かだ。反応が気になるタイプの人はどうしたって気になる。 では、小説に感想をもらいやすくするにはどうしたらいいだろうか。書き手が感想をもらえれば励みになるように、感想を送る側もまた、作者に反応してもらったほうが書く甲斐があるというものだろう。つまり、感想がほしければ、感想をもらったときに大喜びしてみせたり、

    ブログに「本当の感想」をもらうことの難しさ - 明晰夢工房
  • 森山至貴『10代から知っておきたいあなたを閉じ込める「ずるい言葉」』に見る「社会学者が嫌われる理由」 - 明晰夢工房

    10代から知っておきたい あなたを閉じ込める「ずるい言葉」 作者:森山 至貴 発売日: 2020/08/18 メディア: Kindletogetter.com このは少し前に「裏表紙がクソリプ大集合みたいな」としてツイッターで話題になった。「あなたのためを思って言っているんだよ」「どちらの側にも問題あるんじゃないの?」「悪気はないんだから許してあげなよ」などなど、こので取り上げられている「ずるい言葉」は相手の気持ちを解きほぐすことは一切なく、ただ口をふさぐ効果しかないという意味において、確かに「クソリプ」だ。言われる側はたまったものではない。 書『10代から知っておきたいあなたを閉じ込める「ずるい言葉」』では、こうした29の「ずるい言葉」を取りあげ、これらの言葉にどんなおかしな考え方が隠れているかをあぶり出す。ここの解説はていねいで、特に専門用語も使われていないので10代でも理

    森山至貴『10代から知っておきたいあなたを閉じ込める「ずるい言葉」』に見る「社会学者が嫌われる理由」 - 明晰夢工房
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    rAdio 2020/10/09
  • 糸井重里氏のツイートと「他人は変えられないから自分を変えよ」という自己啓発的メッセージの限界 - 明晰夢工房

    先日、糸井重里氏のこんなツイートが話題になっていた。 わかったことがある。 新型コロナウイルスのことばかり聞いているのがつらいのではなかった。 ずっと、誰ががが誰かを責め立てている。これを感じるのがつらいのだ。 — 糸井 重里 (@itoi_shigesato) 2020年4月9日 責めるな。じぶんのことをしろ。 https://t.co/uLIz0k9cSd — 糸井 重里 (@itoi_shigesato) 2020年4月9日 このツイートへの反応の多くは批判的なものだ。なぜ政府の対応がおかしいことを責めてはいけないのか、という意見が批判の多くを占めている。糸井氏のツイートに政府を擁護する意図があるかはわからない。ただ、「誰かを責める声」の中には政府を批判する声も確実に含まれる。「責めるな」というメッセージは、政府への不満の声を封じることにもつながりかねない。だから反発を受けているのだ

    糸井重里氏のツイートと「他人は変えられないから自分を変えよ」という自己啓発的メッセージの限界 - 明晰夢工房
    rAdio
    rAdio 2020/04/11
    『自己啓発は今の状況を所与のものとして、その中でどうサバイバルしていくか、を考えるものであり、状況自体を改善するという発想がない』
  • 『鴻上尚史のほがらか人生相談』に学ぶ、人の悩みを聞く極意 - 明晰夢工房

    鴻上尚史のほがらか人生相談 息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋 作者: 鴻上尚史 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2019/09/20 メディア: 単行 この商品を含むブログを見る ネットで大評判の人生相談が書籍化 AERA.dotでの連載を読んでいた人ならわかるとおり、これはただの人生相談というレベルを大幅に超えている。 これは、鴻上尚史の世間論であり、コミュニケーション論であり、人間論であり、そして人生論だ。読者は次々と繰り出される「神回答」に唸りながら、気がつくと鴻上尚史の人間学のエッセンスを吸収してしまっている。 軽く読めるのに味わい深く、読んだあとは少し気分が晴れやかになり、息苦しい世間もどうにか泳いでいけるような気になれる、これはそんな一冊だ。 ラスボスとしての「世間」とどう渡りあうか 不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか (講談社現代新書) 作者: 鴻上尚

    『鴻上尚史のほがらか人生相談』に学ぶ、人の悩みを聞く極意 - 明晰夢工房
    rAdio
    rAdio 2019/10/23
    「メタ人生相談」の部分をもっと深堀りして、一般化したコミュニケーションノウハウを学ぶためのメソッドを確立して欲しい。
  • 自己責任論を押し付けられる明治時代は本当にしんどい。松沢裕作『生きづらい明治社会 不安と競争の時代』 - 明晰夢工房

    生きづらい明治社会――不安と競争の時代 (岩波ジュニア新書) 作者: 松沢裕作 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2018/09/21 メディア: 新書 この商品を含むブログ (6件) を見る これは間違いなく名著。岩波ジュニア新書には時折「これはどう見ても大人向けではないのか?」と思えるものがまぎれ込んでいますが、書では司馬遼太郎作品などでは描かれない明治社会の暗部を「通俗道徳」をキーワードとしてみごとに活写しています。去年の年末に2018年に発売された新書ベスト5というエントリを書きましたが、去年これを読んでいたら確実にベスト1に推してましたね…… 明治社会というのは、実は社会的弱者、貧困者にたいしてとても冷たい社会でした。その証拠に、1874年に制定された「恤救規則」が救済対象としているのは、働くことができず困窮していて頼れる人が誰もいない独身者に限られていました。いわゆるワ

    rAdio
    rAdio 2019/01/11
    何だ現代日本じゃねぇか。
  • 「ガチ恋おじさんの黄昏」を読み、「優しさ格差」について考えた。 - 明晰夢工房

    noteの有料記事ですが、先日こういう文章を読みました。 note.mu 「ガチ恋」という言葉は最近知ったんですが、これは「アイドルに対して真剣な恋愛感情を抱き、それをモチベーションにしてアイドルのイベントに参加する行為、またはその人」と記事中では定義されています。スターとしてのアイドルではなく、一人の異性としてアイドルを求める、この記事はそういう「ガチ恋勢」の人へのインタビューをまとめたものです。 これがなかなかに辛い内容なんです。私は子供の頃からアイドル、と言うか芸能界そのものにあまり興味がなくて、「推し」のためにCDを何十枚も購入するような人のことはよく理解できなかったのですが、この記事を読んだあとではそういう人にもそれなりに切実な事情があるのだ、と考えるようになりました。 現実世界のヒエラルキーが、そのままアイドルファンの格差になる この記事を読んでいて驚いたのは、アイドルファンの

    「ガチ恋おじさんの黄昏」を読み、「優しさ格差」について考えた。 - 明晰夢工房
  • エマ・ワトソンのスピーチに関する雑感 - 明晰夢工房

    logmi.jp togetter.com anond.hatelabo.jp 今日は以上の記事を読んで思ったことを記しておこうと思う。 世の中には、総論賛成各論反対、みたいなことが多い。どこの記事だったか忘れたが、「男性も無理せず弱みを見せられるようになればいい。無理に男らしさに縛られる必要はない」といった記事が多くの賛同を集めているのを見たことがある。 そして、エマ・ワトソンの演説というのも、大意はそういうことを言っている。男も女も、ジェンダー規範に縛られずに自由に生きてよい。誰もが「らしさ」を押し付けられないような社会にするべきだ、と彼女は言っているのだ。大雑把に言えば「みんな違ってみんないい」だ。 これ自体には特に反論するような点は見当たらない。多様性は尊重されるべきだ。これは一般論として全く正しい。だからこそ多くの人が賞賛しているし、確かにこの演説には耳を傾けるべき価値がある。で

    エマ・ワトソンのスピーチに関する雑感 - 明晰夢工房
  • 「好きになる閾値」が低い人と心の飢餓問題 - 明晰夢工房

    スポンサードリンク 「すぐに好意を持ってしまう人」の問題 togetter.com 先日、こういうまとめを読んだ。 コメント欄はオタクがどうこうという話になってしまっているが、これは「他者との距離感が上手く測れない人」の話と言っていいだろう。 相手は普通に接しているだけなのに、それを好意があると勘違いしてしまう人はいる。 勘違いは積極性を産み、その積極性に相手は引く。 普通に接しても好意があると思われてしまうのなら、そう思われないように冷たくするしかない……というわけだ。 そういう対応を取る人に対して、ここでどうこう言う気はない。 その人にはそれが最適解だと思えたからそうしているのだろうし、そういう処世術を使わなくてはいけない場面というのはあるのかもしれない。 この記事においても、一方的な好意を向けられる人の立場に立って、「身勝手な欲求とは女性を傷つけるものなのだ。自分の立場をわきまえず相

    「好きになる閾値」が低い人と心の飢餓問題 - 明晰夢工房
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