第30回 ロバーツ・コートと最高裁の変化 第29回 ロバーツ・コートの発足 第28回 レンクイスト・コートのたそがれ 第27回 テロリストと憲法 第26回 ブッシュ新大統領の試練 第25回 最高裁、大統領を選ぶ 第24回 クリントン弾劾決議 第23回 クリントン大統領弾劾される? 第22回 大統領を訴えますか? 第21回 1990年代の最高裁とクリントン大統領の再選 第20回 1990年代のレンクイスト・コート 第19回 ロペズ事件と、変わらぬ憲法解釈、変わる憲法解釈 第18回 ブライヤー判事就任と司法保守派の新たな攻勢 第17回 大統領と無口な女性判事 第16回 覆らなかったロー判決とクリントン政権誕生 第15回 ケーシー事件と司法保守化の天王山 第14回 トマス判事任命と妊娠中絶の行方 第13回 湾岸戦争と大統領の戦争権限 第12回 ブッシュ新大統領とスーター判事任命 第11回 レーガ
永田和宏さん(細胞生物学者・歌人) 47年生まれ。細胞生物学者で歌人。著書に『タンパク質の一生』など、歌集に『風位』(迢空賞)など。=大上朝美撮影 ■「自己」「非自己」飛躍が新鮮 『免疫の意味論』 [著]多田富雄 (青土社・2376円) 僕は細胞生物学、多田さんは免疫学と専門分野は違いますが、僕は短歌を、多田さんも詩の雑誌を作ったり能を書いたりで、お互い「変なこと」をしている同族のようなところがあった。この本は1993年に出てすぐ、雑誌に書評を書きました。その年の大佛次郎賞を受賞されましたね。 専門外ですが、我々は免疫のメカニズムは知っている。単純に言えば、免疫とは外から異物が侵入したとき、それをやっつける防御反応ですね。だから免疫とは、異物認識のメカニズムだと一般には考えている。ところがこの本で驚かされたのは、免疫とは異物ではなく「自己」認識のメカニズムなんだということ。免疫細胞が常に体
世阿弥の世界 [著] 増田正造 能に興味を持ったのは、二十年ほど前だが、様々な演劇論を読む仕事のなかで、『風姿花伝』の面白さ、世阿弥という人物の魅力に出会って驚かされた。 本書はその興味をより広げてくれる。 能を「極北の演劇」と著者は記す。それが強く印象に残ったのは、人物の個性や系譜、社会的背景にまったく興味を持たない劇作法だと分析されるからだ。「男性そのもの」「女性の慕情そのもの」を抽象化して表現する。いま演劇の課題はそこにあると私は考えている。というのも、グロテスクな人物造形が、この国の現代演劇の主流としてあり、そこからどう遠ざかり、また異なる演劇を試みるかというヒントが本書にあるからだ。たとえば、死者が、生きる者と同じ空間に登場しても許される、世阿弥が発明した「夢幻能」はきわめて豊かな演劇的な領野だ。 本書はそうした世阿弥の魅力を穏やかな筆致で語りかけてくれる。 ◇ 集英社新書・82
「風俗に行こうかな」やら「都知事閣下」やら。キャラが立った受賞作家の発言のおかげで、芥川賞が世間の注目を取り戻しつつあるように見えます。今回はそんなムードに便乗し、“純文学”の世界に浸ってみました。 ■ジュンク堂池袋本店 鎌田伸弘さんのおすすめ (1)岬 [著]中上健次 (2)或る「小倉日記」伝 [著]松本清張 (3)カクテル・パーティー [著]大城立裕 ▽記者のお薦め (4)月山・鳥海山 [著]森敦 1935年から今年の上半期までに146回を数える芥川賞。鎌田さんが最初に選んだのは、第74回の受賞作(1)『岬』だ。著者の故郷・紀州を舞台に、複雑な血のしがらみの中で生きる人々が描かれる。 「あらがえない血のつながりの苦悩と葛藤を描いた小説で、同じテーマで書かれた最新受賞作『共喰(ぐ)い』と読み比べて欲しい」と鎌田さん。 『岬』はやがて『枯木(かれき)灘』や『地の果て 至上の時』という続編を
WindowScape 窓のふるまい学 東京工業大学 塚本由晴研究室=編 発売日:2010年10月25日 A5判|352頁|オールカラー|3,500円+税|ISBN 978-4-8459-1058-8 解説 CONTENTS PROFILE 関連書籍 窓は生きてきた。 光、風、人を呼び寄せる「窓」のふるまい WindowScape(ウィンドウ・スケープ)へ 窓はふるまい(behavior)に満ちている。光、風、熱などの自然を引き寄せ、人々を呼び寄せ、憩いと潤いと安息をあたえる。文化、都市そして社会を生成させる「ふるまい」そのものなのだ。窓とは、たゆたう時間の堆積の中で、人間の生を位置づけるものとも言えるだろう。 しかし近代以降、大量生産のもとにその可能性が閉じられ、「ふるまい」の豊かさが失われてしまった。 本書は、世界各地の「窓」の「ふるまい」を28カ国におよび調査、再評価し、人々の生命感
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